黙然日記(廃墟)

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産経抄と「山谷質問」。

産経抄】6月8日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110608/imp11060803180001-n1.htm

 なんかもう、朝っぱらから寝耳にビフテキを詰め込まれたような衝撃に、もういっそすべてを海のように広い心で許してしまいたい気分でいっぱいです。具体的には瀬戸内海ぐらい。頭からお尻まで、6日の参院決算委員会における山谷えり子議員と枝野幸男官房長官の質疑*1の話題です。神武天皇欠史八代を肯定するわ外国で質問されたらどうするんだと疑問を呈すわ(「なぜ神武天皇の実在を信じる勢力がいるのか」と外国で聞かれる可能性の方が高そうな気がします)、どうせウヨクしか読んでないと思ってやりたい放題ですね。
 それにしても産経は、自社の出身者、関連紙の元編集長がいかに愚かかを喧伝して、なにが楽しいのでしょうか。

 ただ、天皇の代で歴史を観ずるというのは、ちょっと面白い視点です。桓武天皇から後小松天皇までの50代と、後小松天皇から今上までの25代が、いずれも約600年ということは、近古において天皇の地位がいかに軽かったかを再確認することになります。そうした様々な歴史を踏まえてこそ、今の天皇制が大切なものであることがわかります。歴史を知るとは、そういうことではないでしょうか。

 為政者が自国の歴史を知ることは大切で、特に近現代史を正しく知ることは必要ですが、ファンタジーを知っている義務はありません(知っているにこしたことはありません。『竹取物語』とか『魔法少女まどか☆マギカ』とかを)。なんのつもりで山谷氏がこんな質問をし、「産経抄」はそれを絶賛するのか、常識では計り知れない出来事です。もしかしたらわたしは今、ファンタジーの中にいるのでしょうか。