黙然日記(廃墟)

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産経が涙目のわけ。

産経抄】6月3日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110603/plc11060303010004-n1.htm
【主張】首相「退陣」表明 「死に体」で復興はできぬ+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110603/plc11060303030006-n1.htm

 涙目。この表現がぴったりくると感じます。産経涙目。うるうるしちゃう。
 今回の不信任案否決騒動を茶番劇というなら、主演は自民・公明・たちあがれ日本の3党でしょう。与党からの大量造反を期待し、産経新聞などがあたかも逆転可能であるかのようにその期待を煽り(普通に票読みしたって賛成多数がほぼ不可能なことぐらいわかりそうなものですが)、期待のピークで不信任案を提出してみれば、首相の一言であっさり元の鞘。お笑いもいいところです。主演は3党でも、台本は誰だったのでしょうね。
 菅直人氏という政治家がこれほど老獪だとは思っていなかったので(一般に思われているよりははるかに海千山千なのでしょうが)、わたしも少し驚いているところです。ところですが、落ちぶれたりといえど自民党ともあろう者が、ああもあっさり手玉に取られ茶番劇を演じさせられたことの方が、不思議な気がします。
 ここで仮説なのですが、国会の政治家たちはみな、産経新聞を熟読しているのではないでしょうか。書かれているのは自分たちのことです。菅政権と民主党をこれでもかとばかりにガセネタ込みでヒステリックに叩き、一方で自民党とたち日に対しては甘く甘ぁ〜く持ち上げるこの(自称中立な)新聞を読んでいると、特に持ち上げられる側は、なにか勘違いしてしまいそうな気がします。人間誰しも、けなされれば「どうにかしてやろう」と思うし、褒められれば増長します*1。「不信任案提出後の見通しはない」と口走って共産党に呆れられ同調賛成者を失った谷垣禎一自民党総裁あたり、こうしたトラップに引っかかっているのではないですかね。もしかするとこの茶番劇は、さらに大きなところで産経の仕掛けだった……。いやいや、だったら今日の「産経抄」「主張」がこれほど涙目になっているはずがないか。

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