産経「正論」の仮想敵国。

【正論】筑波大学大学院教授・古田博司　独裁国家群のツナミもはね返せ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110518/plc11051803070002-n1.htm

　18日付ですが、古田氏の「正論」とあれば見逃せません。
　《〔韓国は〕なぜ、日本をこうも軽視できるのか》と嘆じていますが、わたしから見ると、なぜ古田氏はこうも毎回韓国を軽視あるいは蔑視できるのか、謎でしかたありません。表題にもあるように、テーマは独裁国家です。北朝鮮は言うまでもなく、中国も民主的な体制がないのでいいでしょう。ロシアには民主的な仕組みがありますが、領土問題を抱えていることは事実であり、前大統領が権勢をふるっていることも確かなので（近年の日本にもそういう例はありますけどね）、まあいいとしましょう。なぜ韓国がこれらの国々と一緒にされてここまで言われるのか、わけがわかりません。単に小さな領土問題があるだけのことで、未確定国境なら米国とカナダの間にだってあります（いや解決したんだっけ？　忘れましたが）。
　この「正論」欄での古田氏を見てきて、どうもこの人は、韓国の悪口を言えればなんでもいい、と思っているように思えます。中国やロシアはその引き合いでしかないのでしょう。一方で、米国は手放しで礼賛しているのですから孤立主義というわけでもなく、自由主義諸国の結束を訴えるわけでもなく、なにをやりたいのかまるでわかりません。感情だけで書けるのが「正論」欄なのでしょうか。とりあえず看板は下ろした方がいいと思います。