産経抄、書かない。
【産経抄】5月5日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/505474/
【産経抄】5月5日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110505/crm11050503220002-n1.htm
食肉流通全体の問題に言及しているのにそこから踏み込んでいないので、未消化感が残ります。おそらく利権のことを言いたいのでしょうし、利権団体がサヨクと連なっていることはさらに言いたいのでしょうが、その手前で言い出せないことがあるという、なかなかのヘタレっぷりです*1。
食肉流通については他にもいろいろ言いたいことがあります。たとえばBSE問題ではまさに《消費者が100%の安全を求める国柄》だったのに、それがなぜか“国産信仰”と一体化してしまい、「国産牛は安全、輸入牛は危険」と脳内変換してしまった消費者が多いようだとか。問題発生から1年ぐらいしてほとぼりが冷めたころでしょうか、BSE未発生のオーストラリア牛を「輸入牛だから」という理由で避けて“国産牛”つまりBSE発生国である日本の、食肉用品種でもない牛肉を選択する消費者が多かったことに、愕然としました。
こうした信仰は、まさに信仰で、以前にも触れた「ケガレ」やよそ者排除の宗教感覚が根底にあるかもしれません。いろいろと根深いのですが、21世紀の消費者は科学的知見に基づいて行動したいものです。これは食肉の供給側にも、「消毒した(ケガレを祓った)から大丈夫だと思った」などと馬鹿なことを言わせないために必要なことでしょう。
*1:具体的なことを書けないわたしも同じようなもんですが。