産経、飽きる。他。
実際には21日に更新していますが、20日分です。
日本がこんな状態のときにリビア戦争が始まりました。市民を含む被害が最小であることを祈ります。産経“自衛隊派遣ですべて解決”新聞は今回、「自衛隊を派遣しろ」と言い出すでしょうか。今はさすがに言わないでしょうし、そもそも多国籍軍側も要求しないでしょうが、1年2年経ったら「あのとき出兵しておくべきだった」とか平気で言い出しそうな気がします。
【産経抄】3月20日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/497844/
【産経抄】3月20日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110320/dst11032003320009-n1.htm
後藤新平が近代最高の行政官であったのか。たしかに台湾や満洲の植民地経営では“成功”し、東京の道路計画も、「あのときなんとかしていれば」としばしば思います。その優秀な後藤が、たまたま関東大震災*1のときに内務大臣だったのは、単に不幸中の幸いだったというだけのことでしょう。現在、《近代日本では最も優れた行政官》はいないのです。無い物ねだりをしてもしかたありません。今いる人材、今あるリソースで、どうやって対応するかを考えるべきときです。
挙国一致といってしばらく我慢していた産経ですが、そろそろ飽きたのか、あるいは「挙国一致大連立内閣で与党入りなう」の夢がついえたためか、微妙な記事が目立つようになってきました。
谷垣氏に入閣打診 「震災」利用?政権延命図る - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110319/plc11031923290023-n1.htm
谷垣氏に入閣打診 非常事態に露呈した菅政権の“本質”+(1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110319/plc11031923280022-n1.htm
菅直人氏−仙谷由人氏のラインが以前から大連立を考えていて、震災を奇禍にして動いた、というストーリーで組み立てられた記事です。震災対応より政権維持を考える“本質”が現れた、ということのようです。
しかし、下の記事にある大島理森自民党副総裁の《「残念だが、今の自民党は菅政権への協力はできない」》という発言は、受け取りようによっては大変な問題発言なのですが、いいのでしょうか。このままの発言だと、挙国一致より党利党略を優先する、という意味になります。産経記者がニュアンスも考えず適当に書いてしまったものだとしたら、それはそれで自民党と産経の間の問題になります。
もともと、震災担当大臣の新設は野党側から提案されていたものですが、これには野党からの入閣、大連立含みの意味もあったのではないでしょうか。菅氏が、特に税制改正の面で、小沢派を切って自民党への協力を求めていたことはわかりますが、それは大連立にまで踏み込んだ話だったのでしょうか。反発が強いことは当然予想されるので、かえって政権基盤を弱めることになるぐらい、普通の政治家、普通に新聞を読むていどに政治に関心のある人間なら、誰でもわかることです。「震災以前から大連立を画策していた」という点について、産経はどのぐらいのソースをもって報じているのでしょうね。
【放射能漏れ】枝野氏“仕切り”で発表遅れ 福島知事もいらだち - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110320/plc11032018100018-n1.htm
枝野官房長官への批判記事ですが、これがなかなかひどい。情報をいったん東京に集約してから発表する方針であること(この是非はさておき)、そのために福島県が集めた情報がすぐに発表できず、東京での発表の後にしなければならない、という問題について報じたものです。しかし、県の発表が東京での発表から3時間後になったというのは、これは東京側、枝野長官側の責任なんでしょうか。福島県知事が《しっかりやってくれ」と県職員に指示》したことが、長官に《強い不快感を示していた》ことになっています。……そうなの? どう見ても、「東京の発表直後にこちらも発表できるはず、県職員はしっかりしてくれ」という意味にしか思えないのですが。
お知らせ。
こちらにも書いておこう。別ブログ「All at MANYS (They said.)」 http://d.hatena.ne.jp/MANYS/20110321 ですが、更新を停止します。産経も飽きっぽいですが、わたしも他人のことは言えませんね。