黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経オピニオンの目的観。

産経抄】1月18日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/485465/
産経抄】1月18日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110118/elc11011803030002-n1.htm

 「正」という文字がどうたら、「正しい」の他に「始まり、中心」の意味もあるようだ、というような話なのですが、他の使い方はともかく、学級委員の選挙で黒板に書くのは違うでしょうよ。たまたま五画の文字で、それぞれの画が分離していて扱いやすい、というぐらいの理由しかないと思います。じゃあ米国人は縦線四本に斜めのチェックな価値観を持っているのかよ。あと、日本人が「正」で数えるの場面も学級委員だけでなく、たとえば枕元に(以下激しく略)。まあこれは、ある種の「始まり」になる行為ではありますが。
 さてこれが、阿久根市長選の結果に絡めた話であることに、また驚きます。竹原信一前市長のキーワードが「正義」としているところで、やばい展開になるのかと思ったのですが、いちおう中立的というか、「正常(化)」を掲げた西平良将新市長の方も評価し、今までが異常だったことを暗に指摘する形になっています。この、語源などにやたらこだわる筆者は、政治的には(産経記者としては)まともという印象だったのですが、今回もそのへんで落ち着きましたか。目的のためには手段を選ばないという竹原流の「正義」が大好きな筆者だったら、どうなっていたことでしょう。

湾岸戦争20年 一国平和主義に戻るのか - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/485452/
【主張】湾岸戦争20年 一国平和主義に戻るのか - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110118/plc11011803050006-n1.htm

 紙面では【ソ連崩壊20年】なる企画記事も続いていますが、こちらは湾岸戦争20年。また、米同時多発テロ10周年、小泉政権誕生10周年でもあります。いずれも産経としてはたいへん都合のいい、我が世の春を確信した10年20年だったでしょう。部数は順調に減っているようですが。
 産経【主張】がこの20年間お題目のように繰り返してきた「人的貢献」「海外派兵」そして脈絡なく現れる「日米同盟強化」の原点が、やはり湾岸戦争にあったのだなあ、という認識を新たにしました。自衛隊の海外派兵ですべては解決する、派兵を手段として使えるなら目的は選ばないという認識が生まれたのも、このころだったのでしょうか。