黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経記者の筆法。

 新聞休刊日なので通常のオピニオン欄がありませんし、記事もあまり多くありません。ちなみに今年は、8月15日が休刊日になります。

2年越しの年賀状?!「越し」と「ぶり」の違い - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/books/art/480176/
【赤字のお仕事】2年越しの年賀状?! (1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/culture/academic/110102/acd1101020701000-n1.htm

 毎回わりと楽しみにしている校閲部コラム【赤字のお仕事】で、内容にも別に問題はありません。ではなにかというとまず、『産経ハンドブック』なるものが存在することへの驚きです。表記の方針を統一するために各社がこういうものを作ることは普通でしょうが*1、いやしかし、まさか産経新聞にもちゃんと存在したんだ。
 そしてさらに驚くのは、こういう(おそらくは)立派なハンドブックが存在するのに、「○年越し」の同じ間違いをそのまま提出する記者が1日に2人もいたという事実です。ジャンルとして社会部と科学部でしょうが、科学部の記者が数字に弱いというのは、さすが産経新聞ですね。

中国の海洋覇権追求の動き 米側が警告 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/480301/
中国の海洋覇権追求の動き 米側が警告 同盟国との新たな試練 (1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/america/110102/amr1101021828005-n1.htm

 新年たぶん一発目の、古森義久氏の記事です。内容的には(産経では)普通の見出しなのに、これだけでもうこもりんってわかっちゃうからすごいですよね。「の」が多すぎるんだよ。
 マービン・オット国防大学教授の論を長々と引用したりであいかわらずなのですが、古森氏にしては、バラク・オバマ政権への評価がずいぶん高くなりましたねえ。2年前のいまごろは「バラクフセインオバマ対中接近路線だ、日本は見捨てられる」とかわめいていたのに。それでもオバマ大統領を直接持ち上げずに、一貫して「米国」を主語にしているあたりが、古森氏にとってのささやかな抵抗でしょうか。

*1:共同通信社『記者ハンドブック』と朝日新聞社朝日新聞の用語の手引』(ISBN:9784022289155)は一般書籍としても刊行されていて有名ですね。