黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経、本領発揮する。

 なんだか非常に産経らしい、いかにも「産経新聞のオピニオン欄」というのが並んでいて、嬉しくなります。

来年度予算案 国家の破綻は目の前だ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/478076/

 25日付【主張】。国家予算では、集めた税金を使うことによって経済効果が生まれ、景気を後押しするというのが、現代経済学の常識です。景気が回復すれば税収も上向き、借金で投資した分は取り戻せる、このへんは普通の企業経営の理屈と同じです。いつでもなんでもそううまくいくわけではありませんが、まずは最低レベルに落ち込んだ税収を回復させて、財政再建の見通しはそれからです。もちろん、生きたカネを使わなければならないので、無駄な事業の仕分けや、使う対象をコンクリートから人にするといった前提が必要です。「バラマキ」と言いますが、ばらまかなければ景気がどうなるか、想像もできないのでしょうか。
 欧州各国では財政再建のため歳出削減と増税に動いているとか、こんなときだけ欧州出羽の守になっていますが、ふだんは欧州型の高福祉高負担や社会保障体制の充実に対して蛇蝎のごとく扱っているのに、なかなか都合のいい話です。ユーロ圏にすでに破綻した国家二つを抱える欧州と比較しても意味がないのではないですか。

産経抄】12月25日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/478075/

 はいはい。また陵墓調査と天皇への崇敬がどうたらですよ。淳仁天皇陵の例を挙げ、宮内庁が指定した古墳もどきより地元で言い伝えられている古い神社が尊敬を集めているというのは、むしろ真実がどちらにあるかを示し、伝淳仁天皇陵を科学的に調査し否定する必要を意味しているのではありませんか。
 イエスの誕生日と言い伝えられているクリスマスを祝うのは、単に偉人の誕生日だからという理由ではなく、神の子の人として生まれた奇跡を祝う信仰によるものです。天皇への崇敬と信仰心の関係を言い出すと複雑になり、長くなるのですが(在来神道天皇制を支持し、国家神道を否定する立場であるとだけ述べておきます)、天皇制と信仰心を重ね合わせ、どちらかを持っているならもう一方も受け入れろと言わんばかりの言説には、66年前までの社会的記憶を抜きにしても、反対の意志を明確にしておきます。