黙然日記(廃墟)

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産経抄のマクラがひどい。他。

在特会徳島県教組業務妨害事件の初公判 3被告に求刑 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/464305/
弁護側は最終弁論で「犯行は偶発的。反省しており、再犯の恐れはない」と執行猶予付き判決を求めた。

 弁護側弁論として定番なのはわかりますが、どうみても無理あんだろ……。それはそれとして、ちゃんと報じているのは産経にしてはえらいですね。

産経抄】11月17日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/464007/

 メインは星野哲郎氏追悼のはずで、そのマクラにあまりに関係ない話を持ち出したことには多少恥じらいがあるようですが、だったらなぜ書くのか、と問いつめたいところです。
 星野氏がプロの歌謡曲作家であったことは尊敬しますが、今の音楽界は素人ばかりですか。もしかして、モーニング娘。AKB48を念頭に置いているのか? 花岡信昭先輩がブログを炎上させた顰みに倣っているのか? と、からかいたくなるところです。アイドルソングは素人っぽさが残るアイドルソングだからいいのであって、それは若い人が演歌を聴いて「どれも同じ」と感じるのと同じようなものです。わたしも年を取ったせいか、あるいはヒットチャートで演歌とアイドルが半々を占めていた時期をまとめて「懐メロ」として認識するようになったせいか、どちらもそれなりの文脈で受け止められるようになってきましたが*1、演歌が廃れてもプロの演る大人の音楽が廃れるわけではなく、R&Bもフォークもロックバラードも、「今の大人」の音楽でしょう。

刑事裁判のあるべき姿に、一歩 初の死刑判決 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/trial/463734/

裁判員死刑判決 制度定着へ意味は大きい - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/464008/

 その、関係ないマクラ関連。上は16日付、判決直後の論評記事で、下は17日付「主張」です。
 上の記事の見出しが、とにかくひどいと思います。「ひどい」以外の表現を思いつきません。ところが本文を読むと、やや趣が違います。この記者は(無署名)、裁判員裁判だからこそ死刑判決を出すべきではなかった、と言いたげな気配があります。リード部分の《あるべき姿》とは、死刑判決ではなく死刑求刑や否認事件を指しています。そうした困難な判断を求められる裁判こそ試金石だということなら、これは確かにそうでしょう。その意味でも、この見出しは「ひどい」のですが。
 一方で「主張」は、これはまったく予想どおりでしたが、「死刑判決が出てよかった、よかった」と言わんばかりです。控訴を勧める裁判長の発言まで擁護するとは思いませんでしたが、とにかく死刑判決さえ出れば全肯定ということでしょうか。

*1:ブルースの文脈から70年代のフォークと演歌を聴き直すと、様々な発見があります。もちろんその文脈から良い悪いはあり、その差はかなり激しいのですが。