黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の百年観。他。

日韓併合100年 いまさらなぜ首相談話か - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/424356/

 うわ、開き直りやがった。5日付産経新聞「主張」は、「いまさらなぜ」ときましたよ。百年の節目にノーコメントっていう方が不自然じゃないですか。談話に反対の姿勢を示す側に対して「いまさらなぜ」であって、問題視するだけトラブルを自ら招き寄せていることに、なぜ気がつかないのでしょう。「百年前のことは悪かった、百年の前1/3は悪かった。でも後2/3は日韓でうまくやってきたし、これからもずっとうまくやっていきましょう」というメッセージで“国益”が傷つくことになるのでしょうか。百年前のことですよ。
 「主張」は日韓併合条約無効論が首相談話に盛り込まれることを危惧していて、いくらなんでもそれは杞憂というか、ほとんどあり得ない話です。あり得ない可能性に噛みつくことで反対する態度というのは、これは「外国人地方参政権自治体が乗っ取られるから反対」とか、お得意の論法に過ぎません。こういうわけのわからない論拠で反対することで、ニュートラルな意見の持ち主を説得できると思っているなら呆れたものですが、いつもこれですから、思っているんでしょうねえ。日本側の解釈は「圧力はあったものの併合条約自体は有効」というもので、これは幕末の砲艦外交による不平等条約と同じです。というか、それに習ったんでしょう。圧力があったことはだれも否定しておらず、産経自身も否定できていません。大いに反省すべき点でありますが、産経の危惧は的はずれとしか言いようがありません。
 末尾の「国民のことを少しも考えず」という部分は、「一部特定国民の」と言い直してもらえませんか。「悪いことをして謝らない」という態度を、もっとも恥だと受け止めるのが、ふつうの日本人の国民性です。

【40×40】河添恵子 “口撃”だけの政治家では不安 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100805/trd1008050739006-n1.htm

 この暑くてだるい時期に、いちいちツッコむのも面倒になるような駄文を垂れ流さないでほしいものです。引きこもりは日本独自の現象らしく、まあそれはそういうことにしておいてもいいですが、勝手に不安になって勝手に負け組になり税金も払わない連中はどうしたらいいのかということを、中国の勝ち組が資産運用をリスク分散していることと比較して考察しています。なんかもう視点の設定が根本からおかしいとしか思えないんですが、ものすごく好意的に解釈すればこれは、引きこもりにならないためには逃げ道を作れ、と言っているのかなあ。ただ、日本の引きこもりは国防に目が向かないと、これも唐突な指摘が出てきて、その文脈から「徴兵制もない」とかちょっと気になるフレーズも出てきます。いやいやネット国士様は十分に自宅義勇兵の務めを果たしていらっしゃいますよ? とか言えば言えるんですが、もはやそれ以前の問題ですね。しかもこれで終わりではなく、最後にいきなり菅首相を「(ペンによって)口撃」し始めるのは、もはやネタでやっているとしか思えません。