産経抄の革靴観。

【産経抄】８月３日 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/423495/

　日航機墜落事故で系列のフジテレビがスクープ映像を報じたことを自慢しているのは、まあ産経ならではの子供っぽい自慢話だとしてもいいでしょう。しかし、同じときに産経新聞の記者が背広に革靴姿で御巣鷹山によじ登ったことを自慢しているのは、これは笑えない話です。他の文脈ならともかく、記者が軽装で現地入りして事故にあったことを厳しく諫めるテーマのコラムであるはずなのに、そのテーマに反した無謀な身内の自慢をしたかっただけなのでしょうか。こうなると、最初のフジテレビのスクープ話も笑って見過ごすわけにはいかなくなります。

日テレ記者遭難　自然のこわさを忘れるな - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/423466/

　3日付「主張」。最後のところで、登山や海水浴でも安全そうに見えるところでの事故が多いと指摘し、自然の脅威を強調していますが、もうひとつ類似の例を思い出します。交通事故のうち、自宅から1km以内の範囲で発生したものが過半数だったか8割だったか、免許更新時の教習ビデオで見ただけなので細かい数字は忘れましたが、たいへん多いという話です。「自宅が近づいて安心したところでの油断は禁物」というのがビデオのテーマでしたが、「車で移動している時間って、自宅周辺が実は結構な割合を占めるんじゃ？」というのがこちらの感想でした（もちろん油断は禁物ですが）。ヒマラヤに登る人より標高1000m以下の山を歩く人の方が圧倒的に多く、事故発生の絶対数も多いということはないのでしょうか。もちろん、低山といえど平地を歩くよりはるかに危険なので、やはりここでも「油断するな」という警告は必要でしょうけれど。