黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「主張」の削減観。

歳費日割り法案 ムダ排除は隗より始めよ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/420621/

 27日「主張」。日割りに関しては、まあ当然ではあるし、可能なら今回分から適用できるように成立させた方がいいとは思いますが、そんなに向きにならなくても、とも思います。そんなことより公職選挙法の改正が今回参院選に間に合わず、ネット選挙が解禁されなかったことの方が、よほど民主主義にとって重大な問題だったでしょう(あちこちの陣営で更新しまくり、事実上解禁でしたけどね)。公選法の文書配布制限は、金のある陣営が宣伝力を高め不公平になることを禁止したものですが、ウェブページの場合は事実上無料で配布できる、しかも有権者がわざわざ確認に行く形なのですから、解禁する方が本来の趣旨に合っており、ウェブページを従来の文書と同等に解釈する方が杓子定規に過ぎるという問題です。歳費日割りも、おそらく昔は細かい計算をすると事務経費がかかりすぎるという理由もあったのでしょうが、今はプログラムを一度ちょっと書き換えるだけで実現可能なので、反対する理由がないという指摘は正しいでしょう。
 しかしそもそも、なんで急にこんな話が出てきたのかといえば、行政改革・公務員人件費削減・人員削減の前に、国会議員が率先して身を削り冗費を削減せよという圧力からです。現段階ではたしかに冗費なのですが、次は必ず国会議員定数削減という話になるでしょう。定数削減するならこうあるべき、という案はありますが、これはデメリットはいくらでも思いつくのに直接的なメリットを考えられません。単に歳費を一律で二割削減する方が、よほどマシでしょう。そもそも公務員削減の案自体がそうですが、その前に国会議員から、という発想自体も、ポピュリズムそのものだろうと思います。民意が選択した結果が、このポピュリズム政策ですから、その点はしかたありませんが、産経が尻馬に乗ってはやし立てることではないだろうと思います。