産経抄の夏休み観。他。

金元工作員来日　「拉致」解決につなげたい - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/418182/

　またこの話題になってしまいますが、21日付「主張」はなかなか味わい深いですね。金氏の来日を、谷垣禎一・自民党総裁は「民主党政権のパフォーマンス」と切って捨てていますが、産経はここにむりやりなんらかの意味づけを求めようとしています。しかし最後になって、政治的なパフォーマンスで（も）あることは認めるというあたり、いろいろと複雑な心理状況が読みとれるかと思います。
　この件に対する産経の対応については、bogus-simotukareさんが激しくツッコミされているので、こちらも併せてお読みください。

【産経抄】７月２１日 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/418171/

　偉大なる安倍晋三閣下の御恩恵により教育三法が強行採決で改悪 素晴らしい方向に改善され、ゆとり教育は終焉を迎え子供たちは御国のために勉学に励んでいるんじゃなかったんですか？　それでもやはり夏期講習や習い事は続いていて、それはゆとり教育のせいだと。そういえば、新教育三法のもとでもいまだに教育現場では日教組の魔手が猖獗を極めている（産経新聞報道による）のも不思議ですよね。改正の目的は日教組潰しだった（当時文科相だった中山成彬氏−現在無職−による）というのに。

沖縄県民の「同盟求める心」掴め　菅政権と日米関係 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/418172/

　21日付「正論」の見出しがすごいので誰かと思ったら、「正論」の日米同盟論ではおなじみのジェームス・E・アワー・米ヴァンダービルト大学教授でした。また微妙に名前の表記が違うし。内容はもう、話にもならないというか。「マスメディアやネットでは攻撃されているが、サイレント・マジョリティーは実は自分の味方」という無根拠な発言を、ネット掲示板以外でひさしぶりに見かけましたよ。実は見出しの時点で、今回参院選における沖縄選挙区での自民党候補勝利を意味しているのかと思ったのですが、これは選挙区結果は基地反対派の選挙協力ミスであり、比例区では実は社民党が得票トップだったことが指摘されています*1。

社民党、参院選沖縄選挙区で最多得票を報道しないマスメディア〜えっ、辺野古なんて忘れたよってか？ - 情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士（ヤメ蚊）
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/4705043db5a9a53d31d65f726ce2ccae

　アワー氏の文章はこうした考察以前、そもそも参院選の結果についてまるで触れていないという代物で、もしかしたら参院選前に書かれて船便で昨日到着した原稿じゃないか、あるいは産経外信部の能力に限界があって翻訳するまでに2週間かかったか、と疑わざるを得ません。

*1:via 村野瀬玲奈の秘書課広報室 | 2010年参院選、沖縄の開票結果から読みとらなければならないこと、そしてアメリカに広がる海兵隊不要論 http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1886.html