産経抄、先回りする。他。

【産経抄】７月２０日 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/417724/

金元工作員、曲折乗り越え証言へ　北への圧力に - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/418108/

　金賢姫氏来日に関する「産経抄」と、下は22時に出た一般記事を、いちおう参考のために。彼女は1987年当時の北朝鮮工作機関枢要部を知る貴重な生き証人であり、拉致被害者に関する情報は重要ですが、どれだけの意味ある証言が期待できるのか。「23年前に会ったとき、彼女はこんな仕事をさせられていました」という話に、それ以上の意味があるのかどうか。23年前にどうだった、という話は、だいたい確認されているわけです。わざわざ莫大な警備費までをかけて日本で面会することにどれだけの意味があるのか、当初の来日予定が5月で滞在場所が鳩山由紀夫前首相の別荘というあたりも含めて、パフォーマンスだとしか思えないのはわたしだけでしょうか。抄子も下の記事を書いた桜井紀雄記者も、証言が得られなくても圧力外交のためのパフォーマンスとしての意味がある、と先回りしていますが。

朝鮮半島有事　邦人救出の具体案を急げ - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/417725/

　そんなタイミングで、20日付「主張」はこのテーマです。米軍が朝鮮半島有事を本気で警戒しているなら、海兵隊訓練場の九州本土移転案に載ってきたはずだよなあ、と思います。自衛隊もあいかわらずソ連崩壊前の配置に偏っていて、韓国はわかりませんが少なくとも日米間では、朝鮮半島有事への警戒なんかされていないのではないでしょうか。肝腎の軍事力の配置がこれで、邦人救出とか具体策を検討しろという提言もむなしいものです。もちろん産経の狙いは、火事場泥棒的な自衛隊海外派兵への道筋作りなのですが。