黙然日記(廃墟)

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産経抄、バブルを思い出す。他。

産経抄】7月13日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/415049/

 現代を代表する偉大な劇作家に敬意を表すとともに、その早すぎる死を悼み、お悔やみを申し上げます。合掌
 正直を言えば、つかこうへい氏の作品をまともに読んだり観たりしたことはないのですが、基本的な創作姿勢は反権力であり、「日本」という存在とその現在への視点が、多くの在日韓国人作家と同じく非常に複雑なものだったことは、外形的な知識として持っています。それを「「日本の美学」への強い思い入れ」とまとめてしまったり、まして全共闘世代や民主党議員への批判材料にしてしまったりというのは、かなり乱暴な話です。
 そもそもなんで『蒲田行進曲』でも『飛龍伝』でもなく『熱海殺人事件』なのか(もちろん代表作ではありますが)と思ったら、映画版の製作がフジテレビジョン他、製作総指揮が“一億円プレイヤー”日枝久氏(現・フジメディアHD会長)だったんですね。他で当たった企画をパクって 二番煎じで よく研究して製作し、テレビと系列新聞で大宣伝して回収するというビジネスモデルをやっていたころの*1

菅首相の責任 やはり総選挙で信を問え 問題は政権担当能力の欠如 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/415066/

 13日付「主張」。解散総選挙の要求については、昨日のエントリで長々と(ちょっと脱線気味に)書いたので詳細は略しますが、単に自民党産経新聞にとって都合のいいだけの話にしかならない、とまとめておきます。首相への辞任要求は、常識的にありえないでしょう。「1年ごとに首相が代わったあげく今度は1ヶ月で交代」では、永田町や大手町サンケイビルでの常識はともかく、世間や国際社会からは非常識としか見られません。つか、いくらなんでも恥でしょマジで。ただ、さすがにこれだけ負けると責任論は当然出てくるわけで、落としどころとして幹事長辞任はやむを得ないところでしょう。枝野幸男氏の支持を公言している立場であっても、これはしかたないと考えています。むしろ、ここで本人がきっぱり責任を取った方が、単に「時期尚早だった」ということで将来のキャリアに傷が付かないと思うのですが*2
 最後は野党共闘における自民党のリーダーシップを求めていて、これは議会政治の常道ですが、その基盤を(産経が言うところの)“保守”に置いたんじゃ、共闘できるものもできなくなりますよ? まあそのへんはお手並み拝見、主に自民党に関して、まともに議会で議論する能力があるのかが問われることになるでしょう。

*1:そもそもこの手法自体が角川映画商法の(ry 『熱海〜』の3年前に大ヒットしキネ旬1位など数多くの賞を受けた『蒲田行進曲』は角川映画です。

*2:よけいな邪推ですが、菅首相は枝野氏と渡辺喜美氏の個人的な関係から、みんなの党との連立や閣外協力にまだ期待しているのかもしれません。ただ、選挙戦中にも舌戦があった上に、民・国+みでも参院過半数には届かないので、数合わせとしても意味がないですよね。連立組み替えなら、自民または公明と組むしかないのです。枝野−渡辺ラインは、パーシャル連合の交渉がやりやすくなるぐらいの効果はあるでしょうが。