黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の三つまとめてセール。他。

【40×40】河添恵子 政治からも“士気”感じたい - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100708/plc1007080826004-n1.htm

 8日付。前半のサッカーに関する話は、変な国粋主義の色が付いているところを除けば、思ったよりまともなので、まさかあの河添氏が、と驚きました。「そのスピリッツ(不屈の精神)をバトンする」といった謎のフレーズは出てきますが。ここのところはマジで「日本語でおk」と言いたくなります。スピリッツ=精神であって「不屈の」という意味が単独であるわけではないし、それまでの文脈から明確に出てきません。「バトンする」というのは「バトンタッチする」「バトンを渡す」「リレーする」のいずれかを言いたかったのでしょうが、なんでわざわざこんな動詞を発明する必要があるのでしょう。
 最後になって、菅政権の子ども手当や《最小不幸社会》の提言を批判するのはお約束ですが、その根拠が、超一流のサッカー選手は子供時代の不幸を実力で乗り越えてきたから、というもので、あきれかえりました。子ども手当なんか必要ない、超一流サッカー選手になれない方が悪い、と。超一流選手というのは数十億人の中の数十人であって、一億分の一の、とは言わないまでも一万分の一の天性の素質を持った若者が、一万人のライバルを蹴落とす努力を重ねた結果です。一億人の中の一人が成功すれば、残りの人々は幸福になれなくても諦めるのが、河添氏の理想とする社会なのでしょうか。言うならば、最大幸福社会でも最小不幸社会でもない、《最小幸福社会》、同時に《最大不幸社会》を唱えているようなものです。ネオリベにアレな人が多いとはいえ、ここまでアレなアレがいるとは思ってもいませんでした。(他人を直接「馬鹿」と書くのがためらわれるので、間接的に「アレ」と書いたため、わかりにくい文章になったことをお詫びします)。

外国人参政権 争点隠しはフェアでない - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/413501/

 9日付「主張」。選挙前になると産経がおかしなキャンペーンを始めるのはいつものことですが、今回は【日本解体3法案】というのを展開しています。まとめて取り上げようと思っているうちにあと1日しか余裕がなくなってしまって焦っているのですが、とりあえずこの「主張」から。たぶん明日明後日の投票日前日と当日に、選択的夫婦別姓法案と人権侵害救済法案をやって駄目押しするつもりなんだろうなあ。いちおう今日の「主張」もそれぞれに触れてはいますが、これだけで終わらせるとは思えません。
 内容としては、マニフェストに書いていないのは争点隠しだ、外国人参政権は「憲法違反の疑いが極めて強い」と、いつもの調子です。以前は「憲法違反だ」と断言していたと思うのですが、いつのまに解釈が変わったんでしょうね。