黙然日記(廃墟)

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産経抄の国家観観。他。

【40×40】河添恵子 チョイと能天気すぎませんか (1/2ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100610/stt1006100813006-n1.htm

 こんどは“北海道が危ない!”だそうです。中国富裕層向けの別荘地が売り出されているから。そんだけ。もし北海道全土の買収があるとしたら、ロシア帝国と米国のあいだでアラスカの売買が成立して以来の大型国際取引になりますね。まあ、なんか幻聴が聞こえる人みたいなので(ご本人が認めてます)、はぁそうですかと承っておきましょうか。
 ちなみに現在で、北海道のGDPは約20兆円(約2222億ドル)ぐらい、アラスカ州GDPは約445億ドルだそうです。価値としては5倍の規模の取引になるわけで、こりゃたいへんだ。

産経抄】6月10日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/401558/

 こんどは国旗国歌で菅直人首相を攻めるつもりのようです。「政治家として間違った法案には反対する」「行政官としては定められた法律に則って仕事をする」というのは、あたりまえの話です。この原則に従わなかったら非難してもよいのですが、政権交代を挟んでこうした価値観の違いを区別できないとなると、こんなばかげたことを言い出す方が非難されてしまうことになります。
 国家観は、ひととおりではありません。だから「観」なのです。菅氏の国家観、草の根を優先し国家に重きを置かない国家観は、国民の相当数でも、また世界中の人々の中でも、それなりに普及している国家観です。産経の大々大好きな米国保守の価値観でさえ、州を重視し連邦を相対的に軽く見る国家観が珍しくはありません。州という主体の意志が連邦に反映されることで、初めて合州国というシステムを尊重できるという考え方です。繰り返しますが、産経の考える国家観だけが国家観ではありません。

佐藤優の地球を斬る】「畏敬の念」欠く新政権に不安 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/400350/

 電子版のタイムスタンプは7日付になっていますが、SANKEI EXPRESS掲載のコラムで内容も一致するので、「産経抄」に引用されていたのはこれでしょう。これがまた、「産経抄」に輪をかけてて。まず、今年1月に亡くなったミッキー安川氏の命日が、佐藤氏の50歳の誕生日と同じ日だったという奇偶をわざわざ説明してから、「だから筆者はミッキーさんの命日を一生忘れない」って。5歳の誕生日を迎えた子でも言えそうな台詞ですよ。それこそ社交辞令でもいいから「わたしの後半生は安川氏のご遺志を引き継ぐことになるだろう」ぐらいのことは言えないもんでしょうかね。
 「産経抄」の記述で、ラジオ番組の中で出演者・スタッフ一同で君が代斉唱と聞いたときにはちょっと引いてしまったのですが、こちらで安川氏が佐藤氏に語ったという、「俺は菅さんの態度は立派だと思うんだ。〔中略〕義理で歌うよりは政治家としてずっと誠実だよ」という言葉には、深くうなずきました。ミッキー安川氏は“右翼”だったのかもしれませ選が、今の“保守”の産経文化人、あるいは産経抄子に、こうした当たり前のことを言う勇気はあるでしょうか。また、このエピソードから「ミッキーさんは、寛容と多元性を尊重する日本の保守思想を体現した人だった」と評する佐藤氏は、この安川氏の考え方を、後半生において受け止めてくれるのでしょうか。
 それにしても、保守系の自称クリスチャンは、実に信用ならないという思いが、ますます深くなりました。キリスト教徒とは、「他の神や精霊を崇拝しない」「世俗の権力に精神までは従わない」というイエスの実践を信じるからこそ、「キリスト」「教徒」ではないのですか。