古森氏、一部になる。他。
【産経抄】6月9日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/401156/
日清・日露戦争期の外交官だった小村寿太郎の評伝で、もちろん新駐中大使に丹羽宇一郎氏が確実視されるという新内閣の人事に、いちゃもんをつけている羽補家ですが。小村は相手国の情報収集には熱心だったものの、(少なくとも産経的には)戦争回避の努力をまったくしていなかった、ということですよね。時代が時代だったとはいえ、「戦争は外交の最後の手段」、逆に言えば戦争に至らないようにすることが外交官の仕事という認識がないのは驚きです。
菅直人新首相は左翼の人――アメリカの反応 - ステージ風発:イザ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/1644979/
彼〔マイケル・グリーン氏〕は6月7日に発表したリポートで、「菅氏は左翼の人であり、日本側の一部の識者たちは、菅氏の活動家のルーツを指摘して『極左』だったという表現をもする」と述べていた。
米国が見た菅首相は「鳩山よりはましな左翼の人」 日米関係は再構築へ、だが決して楽観視しない米国 JBpress(日本ビジネスプレス)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/3689
古森義久氏が例によって、ごく一部の限られた意見を米国を代表するかのように紹介しているわけですが。「識者」というのは、安倍晋三元首相、麻生太郎元首相、谷垣禎一自民党総裁、石原慎太郎東京都知事らのことでしょうか。福田康夫元首相はなんと言っているんでしょうかね。「右手首から見れば肘から先は全部左」の典型みたいなもんですね。もちろん、積極的な改憲論者・自主武装論者だった鳩山由紀夫前首相と違って*1、菅直人首相は昔から今回の就任時も、少なくともリベラルと見られていますが、日本共産党が活発な政治活動を続け多くの支持を受けている日本で、日本社会党ともずっと距離を置いてきた菅氏を、「(二つに分けて)左翼」とするのはともかく、「(いくつかある中で)極左」と評する人は、なにかよほど特殊な考え方に基づいているとしか思えません。
グリーン氏のリポートはさらに、「菅氏は村山富市氏以来、自民党に籍を置いたことのない初めての日本の首相だ」」と続くのだそうです。ちなみに、完全に非世襲の首相も村山氏以来です。「自民党に在籍していたか」というグリーン氏の基準は斬新で、ちょっと目にウロコが飛び込んだような感覚でした*2。
上の古森氏のブログ記事は、下のコラムの前1/3に相当する部分の紹介です。それ以降も、米国の識者らによる菅政権への不安が述べられているのですが、それは主に安全保障政策と経済政策に関するもので(不安があるのはわかります)、いずれも「左翼」などという評価は出てきません。古森氏の付けた見出しは、マイケル・グリーン氏個人の意見だけを「アメリカの反応」としているわけです。それも、日本側「識者」の評価を援用したものだとすると、これは実は、「古森氏を含む一部の日本側の反応」ではないのでしょうか。
「創生『日本』」 たちあがれ、創新と連携方針 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/401180/
その、一部の人たちが集結したというニュース。わたしはてっきり安倍晋三氏が自民党を割って新党設立というかたれぽん・創新と合流するのかと思っていましたがそうではなく、自民党内に残ったまま「連携」するのだそうです。両党党もいちおうは各選挙区や比例区で自民党候補と争うことになる対立政党なのですが、安倍氏のこれは反党活動ですか?