黙然日記(廃墟)

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産経オピニオン、明後日方面に期待する。他。

枝野幹事長 小沢氏の喚問が試金石だ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/400698/

 8日付でこんな「主張」が来るなら、昨日*1あんなに長々と枝野幸男氏の人物評みたいなことを書くんじゃなかった、とか思っているわたしです。
 この産経「主張」によれば、枝野氏は「小沢一郎前幹事長に説明責任を果たすよう主張し」たことになっていますが、そうだっけ? わたしの記憶するかぎり、「説明責任」なんておかしな言葉は使っていませんし、「国民の前で説明するべき」とは述べていましたが、「納得のいく説明を」みたいな無理難題も言っていなかったはずです。後者の言い方は、何らかの説明があっても「いや俺は納得していない」と誰かが言い出せば反故にされてしまうわけで、揚げ足を取るために要求しているようなものです。「説明責任を果たす」「納得のいく説明をする」というのは、常に可能なものでしょうか? たとえば、鳩山由紀夫氏は自らの政治資金問題について、最後の最後まで「自分は知らなかった」と言い張りました。これで納得する人はいないでしょうが、どうも本当に知らなかったのではないか、とわたしは思っています。それはそれで無責任極まりない話なので、もちろん政治家としての責任は免れません。しかし、鳩山氏が本当に知らなかったとしたら、どうやっても「(産経などに)納得のいく説明」をすることは不可能なのです*2
 マスコミ的に「反小沢」のイメージが強いことで、枝野氏はずいぶん損をしているのではないかと思います。具体的には、こうして産経に過剰な期待をかけられてしまうこととかですね。

産経抄】6月8日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/400696/

 メジャーリーグ・ベースボールへの素朴な礼賛はいいのですが、ベネズエラチャベス大統領がフェアプレイ精神を賞賛したというだけで、政権の対米批判がゆるむというわけのわからない期待をしているのには、ほとほと呆れます。これがNPBJリーグ朝鮮籍の選手が絡む事件だったとして、金正日総書記が審判を褒めたら、それで日朝関係は改善するのでしょうか。あるいは、産経としては反米政権など元素期として存在しない、という立場を取っているのでしょうか。

次期駐中国大使 海洋覇権にモノ言えるか - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/400697/
その両国が真に建設的な関係になるには、多様な意見の存在を積極的に認め合うことが欠かせない。
 とりわけ今は、日本の主権と安全保障が最重要の問題だ。

 日米関係を懸念しているんですね、わかります。
 これも8日付「主張」ですが、なんでこう、ひっくり返せば普段の自分の主張を否定するようなことばかり言い出すんですかね。あめぽちの産経にとって、米国があまりに偉大な存在でありすぎるということでしょうか。

*1: d:id:pr3:20100607:1275923976

*2:ここで、「『実は知っていました』という嘘」をついて事態を収拾するという方法は、あるにはあります。泥をかぶるというやつで、政治家にはそうした嘘をつく能力も時として必要とされます。しかし、そうした器の大きさをいまさら彼に求めても詮無いことでしょう。