産経「主張」の責任たらい回し。他。

【産経抄】６月３日 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/398784/

　あれだけ辞めろ辞めろと言いながら、実際に辞めれば選挙目当てだろうというのでは、鳩山氏や小沢氏の立場になってみれば、「産経は俺たちになにをさせようとしているのか」といったところでしょう。

鳩山首相退陣　国民に信を問うのが筋だ　これ以上国益失う政治やめよ - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/398785/

　「主張」はもう見出しレベルで、「国民に信を問うのが筋だ」って、2年前や3年前や4年前に言ってたっけ？　と小一時間問いつめざるを得ません。
　本文では、（産経の考える）国益だか安全保障政策だかを民主党に任せられない、だから国民の信を問うべきだ、としています。自分がなにを言っているかわかっているのかな？　昨年総選挙で国民が示した意志は、「沖縄の負担軽減、米軍基地のできるだけの撤去」でした。そこからブレたことで支持率が低下し、辞任にいたったわけです。名護市移転案を前面に出して「信を問う」ても、答えはNOのままでしょう。
　あと部分的に、官僚への高圧姿勢を批判していますが、頭ごなしにでもやらないとあいつらはまるっきりまともに動かない（高圧的でもいまいち効果がないようですが）ことを、どう思っているのでしょう。政権たらい回し批判に関しては、来月の国政選挙で明確な結果が出るでしょう。参院選で負けたあとにたらい回しを続けていた場合には、同じように批判されることになるでしょうが。

　以下妄想ですが、明日選ばれる民主党の新代表が、即座に総選挙実施を宣言する可能性があります。その場合、週明けと推定されている首班指名は行わず、現内閣のもとで解散を行い（選挙管理内閣として存続）、7月11日に総選挙つまり衆参同日選挙投開票というスケジュールです。なぜ辞意表明が6月2日だったのかが、参院選39日前だからではないかというのは、うがちすぎでしょうか。
　同日選で与党に勝ち目があるのかというと、実は、今選挙をやっても民主党が過半数割れすることはないのではないか、と推測しています。もちろん308議席維持は不可能ですが、過半数さえ割らなければいいのです。二大政党の支持率が同レベルなら、一般的に与党有利・現職有利とされます。現職といっても8ヶ月しかやっていない議員が多いのですが。また、現在の与党支持率は現政権への支持率と連動しており、新代表のもとではご祝儀支持率になることが期待されます（つまり、看板の掛け替えですが）。さらに言えば、このタイミングなら自民党が選挙準備をまったく整えていないという事情もあります。地元の県を見ても、前回選挙で議員が落選したあと新しい支部長（小選挙区候補）不在の支部がいくつもあり、まともな候補を数日で揃えられるとは思えません。もちろんみんなの党他の第三極政党も、参院選はともかく衆院選小選挙区全区に対応する態勢にはありません。もしかすると立候補者が民主と共産だけとか、共産党が全区擁立を断念している現在では、下手をすると立候補者1名という選挙区が現れかねない状況です。