黙然日記(廃墟)

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産経抄の罷免観。他。

原油流出は「オバマカトリーナ」? 鈍い対応…奇妙な符合 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/397134/

 29日付の、渡辺浩生ワシントン支局記者による記事です。ブッシュ時代の意趣返しを今になってしているんでしょうかね。「こうした鈍い対応を行う人間のほぼ100パーセントが黒人大統領なのである」*1とでも言いたげな。

【主張】郵政採決強行 暴挙と言わざるを得ない - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100530/stt1005300252001-n1.htm
 こんな暴挙を許してはならない。与党が衆院総務委員会で郵政法案の採決を強行したことだ。

 現与党のそれはそれとして(とか言ってちゃいけないんですが)、産経新聞自民党政権時代の強行採決に、一度でも「許してはならない」なんて言ったことがあるのでしょうか。

産経抄】5月30日 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100530/plc1005300249000-n1.htm

 過去に罷免された国務大臣といえば、郵政解散に反対して罷免された島村宜伸氏を思い出します。「独裁的」と評された小泉純一郎首相の手法がお気に入りだった産経としてその視点から、今回の鳩山由紀夫首相による閣僚罷免はどう映るのでしょうか。
 藤尾正行氏ですが、歴史認識に関する“妄言”から閣僚罷免に至ったことで、いわゆる自由主義史観の人たちからは崇拝されていましたね。ていうかこの「産経抄」でも崇拝されているようです。さて、なぜ彼は罷免されたのでしょうか。もちろん直接的には日韓の外交問題になったからですが、遠因としては「侵略を肯定したから」ではないでしょうか。日本政府は、もちろんどの政党の政権であれ、「過去の侵略を反省する」という立場を取っています。ときどきによって文言は変わりますが(村山談話に基づくか、それ以前か、など)、基本的な姿勢は変わっていません。これは同時に内閣の方針でもあり、内閣の方針を否定する閣僚や上級官僚は(自ら辞任しないかぎり)当然罷免に至ります。今回の福島瑞穂大臣の例と同じです。
 抄子は、この藤原氏罷免事件で歴史問題に関して自由な議論ができなくなったと言いますが、もともと閣僚に発言の自由はありません。たとえば、一般人が民主主義を否定するような言論を述べることは自由ですが(それすら守るのが民主主義ですから)、日本国の民主主義体制を閣僚が否定することが許されないのは、常識があればわかることだと思います。