黙然日記(廃墟)

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産経「主張」が予想外の行動。他。

外国人参政権 外交配慮より主権の問題 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/345205/

 はい、大笑いでした(昨日のエントリ d:id:pr3:20100112:1263308977 参照)。13日付「主張」です。
 防衛や拉致問題で韓国と協調を深めるのと、外国人地方参政権は別問題だ、というのは、その通りです。しかしそれなら竹島問題だって無関係ですね*1小沢一郎民主党幹事長の韓国訪問を「二元外交の疑い」としていますが、だいたい「二元外交」の定義ってなんでしょう。
 地方自治体でのキャスティングボートが国政を左右することもあり得るといっても、それは外国人に限った話ではありません。地元の住民として基地や原発に賛成か反対かの意思表示をすることに、少数であっても実際にそこに住んでいる人の意見が反映されるべきなのは当然であって、それがそもそも地方自治ということ、つまり国家が地方を治めるのではなく地方が自らを治めることの意味なのです。
 読む前の予想が外れてちょっと意外だったのですが、この「主張」では、お得意の「違憲の疑いのある法律」うんぬんが出てきません。さすがに、この印象操作が通用しないことに気づいたのでしょうか……

産経抄】1月13日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/345204/

 んなわきゃなかったですね(笑)。こちらではしっかり、「外国人への参政権付与も大失政へのターニングポイント」「軽い気持ちで違憲の疑いのある法律を出していいのか」と、印象操作に余念がありません。日韓併合100年って、そんなに軽い話題でしょうかねえ。近代日本の、それこそターニングポイントの一つだったと思うのですが。また、全体の3/4ぐらいで日航再建の話題を書いてから、それだけで収めればいいものを、例によって最後になってこういう蛇足を付け足すあたり、びっくりするぐらいいつもの「産経抄」でした。

【鳩山政権考】「忖度政治」くっきり - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/344880/

 これは12日付、政治部・船津寛記者によるものです。昨年末のガソリン暫定税率維持や今回の菅直人氏の財務相起用人事について、小沢一郎氏はなにも発言せず、首相の結論だけを聞いたのだそうです。小沢氏がなにか言えば「政府への介入」「独裁」、なにも言わなければ「首相が忖度した」ですから、政治記者というのも楽な仕事です。あ、「産経の政治記者というのも」か。
 ところで、最後の段落にある「昨年秋の通常国会」ってナニ? どこの国の話? 秋っていつ? 産経の政治部記者は、ほんっとに楽な仕事です。

*1:ここで領土問題として言及されていないこと、住民票移転によって自治体が支配されるなどのトンデモ論を持ち出していないことから、やはり産経の「対馬が危ない!」キャンペーンは終了したのだと判断できます。