黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経のオピニオンは名無しさん。他。

「12月8日」に寄せて  - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/332739/

 先日来たびたび愚痴っていますが、9月28日からイザ!の、特にオピニオン欄の見出しがどんどんおかしなことになってきています。そしてついにこれですよ。この見出しは、本来なら(勝手な補足も多少付け加えてですが)「【正論】シリーズ・「12月8日」に寄せて ■日本人の精神再建する歴史哲学 文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司」とでもするべきものなのですが、配信された見出しは上にコピペしたとおりです*1見出しとしての情報量がゼロに等しいような見出しを配信して、いったい誰が読んでくれると思っているのでしょうか。
 さて内容について。2年後の12月8日は開戦70周年として議論が活発化する、とかだいぶ先のことを考えていらっしゃるようですが、来年8月15日の終戦65周年を考えた方がいいんじゃないですか、というのはさておき、この機会に「大東亜戦争」の評価を、先人への礼節をもって大局的にするべきなのだそうです。参謀本部や軍令部のミスをあげつらうな、各個の戦局での敗因をいちいち分析するな、というのが「大局観」だそうですが、「なぜ日本は敗けたのか」を客観的に、冷静に分析しないかぎり、あの敗戦は日本にとっての教訓になりません。もちろん、教訓にして今度は勝つぞ、ではなく、無謀なんだからやめておこう、という意味合いからですが。新保氏が主張するのは、当時の日本人は勝ち目のない戦争だとわかっていて、それでも突入していった、この精神を賞賛すべきだ、といったことらしいのですが、これがあまりに馬鹿げていることは説明の必要もないと思います。仮にもう一度日本が戦争をするとしても、勝ち目のある戦い方はあるわけで(太平洋戦争でも、非常に簡単な考え方として、最初の1年で休戦・講和すればよかったわけです)、そうした可能性すら無視しろというのでは、あの戦争で亡くなっていった方々は犬死ににしかなりません。
 歴史を教訓にできなかったら、それこそ先人に対する礼節を欠くことになるのではないでしょうか。

国家を揺るがす日米同盟の危機 米側の明らかな不快感 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/331788/

 いまごろですが4日付、森本敏拓殖大学大学院教授による「正論」です。この人も日米同盟教の信徒にして伝道師ですが、そういうことは抜きにしても、はっちゃけていて面白い文章になっています。「日本民主党」という、たしか1955年11月15日に解散した政党*2に文句をつけていたり、今の円高株安は日本に対する米政権の不快感の表れだと断言したり(ユーロ−ドル相場も見てくださいね)、同じこと(米国抜きの東アジア共同体構想とか)に何度も文句をつけていたり、もう大暴れです。昨日の花岡信昭氏といい、拓殖大学は本当に人材の宝庫ですなあ。さすが、所ジョージ(中退)やパペットマペットといった一流のお笑い芸人を輩出した大学だけのことはあります。*3

高齢者医療 現行制度の利点を生かせ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/332756/

 こちらは今日の「主張」。厚労省後期高齢者医療制度の見直しに入りましたが、いまだに産経は現制度がいいと信じているようです。健康保険の赤字解消を言うなら、漢方薬など市販類似薬の保険適用除外に文句をつけていたのはなんなんでしょうか。

*1:ちなみにMNS産経ニュースでは「【正論】「12月8日」に寄せて 文芸批評家、都留文科大学教授・新保祐司」と、比較的まともです。

*2:同日、自由民主党に合流。しかし森本氏によれば、日本民主党自民党政治の仕組みを排除しようとしているそうです。

*3:「前幕僚長がすっかりお笑い芸人」とかおちょくっていたら、「テレフォンショッキング」に出たりして本当にそっちを目指してるっぽい人も現れてしまったので、あんまりうかつなことは言うもんじゃないですけどね。