黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経の日米同盟教、暗躍する。他。

普天間作業部会 決断先送りの場にするな - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/326098/

 19日付「主張」はまたもや日米同盟教の繰り返しなので、こちらはおちょくる 批判の切り口を次々に考えて行かねばなりません。これ、米側の姿勢が頑なすぎるって見方はできないんですかねえ。作業部会の設置を提案したのは米国側ということなら、話し合いをする気はあるはずなのに、実際は名護市移設案を譲らないわけです。作業部会設置を口実にしているのは、米国側じゃないんですか? 
 産経「主張」は、日米同盟教の教義に沿って、米国はちっとも悪くない、(民主党連立政権の)日本政府にすべての責任がある、と頑張っていて、うっかりすると折伏されそうになってしまうのですが、視点を変えるとどうでしょうねえ。
 ……と、これを書いているときに、某カルト系新宗教の勧誘が来ました(笑)。いやほんとに。今日は面倒なので即座にお断りしましたが、たまにじっくりつきあって話を聞くことがあります。「白紙のところにこれを聞いたら、その通りだと思ってしまうんだろうなあ」と感じさせる説得技術が駆使されていて、なかなか面白いので。こうした勧誘に対抗する方法には、まずたくさんの知識を身につけるように心がけることはもちろんですが、なによりも、複数の視点があることを承知しておくことでしょうね。「統●協●の))霊感商法には知識があるから引っかからないよ」と思っていても、それだけで早起●会の実践活動への勧誘に対抗できるとは限りません。すべての団体について知ることは不可能なので、手っ取り早く確実なのは、カルトだと判断できたらその時点で徹底的にお断りすることです。その判断をするためには、「この人の言ってるもっともらしいことは、別の視点からは大間違いなんじゃないか?」と気づけるかどうかです。
 一点だけ付記しておきます。この「主張」では、鳩山首相の発言のブレと、平野官房長官が閣内調整の仕事をせずに傍観していることも批判されていますが、この点は同意します。

温暖化外交に国益の計算にじむ 「新しい日本」の政策課題 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/325204/

 米本昌平東京大学特認教授による17日付「正論」なのですが、珍しく非常にまともなことが書いてあるので、メモしておきます。よくこれを産経が「正論」欄として載せたなあ。17日のエントリで、理想主義の政治家でも現実を見ていないはずがない、といったことを述べたときにはこの米本氏の文章を読んでいなかったのですが*1、そのような主旨のことがもっと厳密に述べられています。

【正論】外交に「主義」を持ち込む危うさ 拓殖大学学長・渡辺利夫 (1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/091118/plc0911180237003-n1.htm

 こちらは18日付「正論」で、いやまあまた渡辺学長か、というていどの代物です。自らの主義にこだわる、いわゆる教条主義に危惧を抱くのはいいのですが、変化する国際政治環境では柔軟に対応しなければならない、みたいなことを言っているのが、面白いですね。冷戦終結という最大の状況変化を20年も受け容れられずに従米(というかアングロサクソンへの信仰的服従)を続けている渡辺氏が。

「70年も首相続ける?」森氏が皮肉交じりに共闘“拒否” - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/326048/

 JASRACの創立記念祝賀会で、著作権保護期間を死後70年にするよう「最大限努力する」と言ってしまう鳩山首相にも困ったものですが(これだけで不支持の理由になるよ……)、それに対して森元首相が「70年に延ばすまで首相をおやりなのか」と皮肉った、という記事です。いくら自分の子分たちがそうだったからといって、簡単に短期政権と決めつける森さんにも困ったものですが、まあ森さんですからね。
 さて、そんな森さんの発言をいちいち記事にするというだけでも産経には困ったものですが、記事を読んでから改めて見出しを眺めてみると。産経新聞整理部(見出しをつける部署)に対しては、もはやどうツッコンでいいのか。記事に見出しをつける前に、自分たちにつける薬を探すべきではないでしょうか。おそらく見つからないでしょうが。

千葉法相に日本人拉致事件で“追試” 知らなかった被害者の名前 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/326329/

 これも、産経でしかあり得ない記事ですなあ。辛光洙助命嘆願のネタをいまさら持ち出す自民党議員が2人(森雅子参院議員、棚橋泰文衆院議員)もいるということがわかったので、ある意味では重要な報道ですが。

*1:15日16日と続けてサボってから、少しずつ後送りになってしまっています。今日でだいたい追いついたはつもりですが。