産経「主張」、一瞬で終わる。

【主張】日米首脳会談　普天間「決着」を現実に　作業部会協議を加速せよ - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/324357/

　いつもの日米同盟教です。
　と書くと12文字で終わってしまうので、14日付「主張」のスペース2本分を使った論説に敬意を表して、もう少しだけ。まずなんにしても、記念すべきオバマ大統領初来日・鳩山首相との（ついでではない）本格的な首脳会談、新時代を画期する会談について、さまざまなテーマが話し合われたにもかかわらず、産経は日米同盟にしか興味がないのがあからさまで、見ていていっそつらいぐらいです。また、この筆者の文章はなんとも悪文で、読解に苦労します。いろんな意味で、「どこの国の新聞か」と嘆きたくなりますね。
　「地元の感情が揺れ動く中で、政府は決断の時期をいまだに示していない」だそうですが、地元の感情を見極めるのも、ひとつの決断でしょう。最後の方でニューヨーク・タイムズのオバマ政権に批判的な記事を引用して得意がっていますが、下野なうした今でも、ジャーナリズムは政権を批判するものという認識ができていない（民主党や鳩山氏への攻撃を野党時代の延長として行っている）のでしょうか。
　どうでもいいんですが、ちょっと眠い目で読んでいたら途中で読んだ覚えのある文章が出てきて、あれっ、間違えて昨日以前の「主張」を読んでいるのかな？　と本気で焦ってしまいました（びっくりして目が覚めましたが）。いくら表現を変えても、日米同盟擁護のために使えるネタというのはそうそうないわけで、同じネタの使い回しばかりで何日も紙面を埋め尽くすようなことになっています。無料で読んでいる電子版読者や*1、さらにわたしのようなイチャモン屋はともかくとしても、毎月3千円4千円と払っている購読者に対して、失礼とは思わないのでしょうかね。
　そもそも今回の日米首脳会談は、とりあえず軍事関連に絞ってみても、失敗、もしくは産経が言うような「演出された成功」だったのでしょうか。マスコミや野党ではなく、政権中枢、大統領本人の考え方はどうなのでしょうか。

日米首脳会談の要旨 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/324364/
大統領　これまでの日本の支援、今回の支援を評価する。民生支援が重要だという首相の認識に感動した。日米間でよく議論して連携したい。

　「できれば無料ガソリンスタンドを続けてほしいけど、まあしょうがないね。新しい方針も素晴らしいので、そっち頑張ってください」と言われているような気がします。

*1:しかしもちろん、無料記事と同時に表示される広告が収入になっているわけで、つまらない焼き直し記事が続いたらページビューも減っていきます。