黙然日記(廃墟)

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産経「主張」、不可能を無理矢理可能にする。他。

青いバラ 文化の薫り高く夢を実現 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/320243/

 これは4日付「主張」です。最近の「主張」にしては珍しく、民主党の「民」も自衛隊の「自」も出てきません(政府の科学技術政策についてとか、遺伝子組み換え作物の推奨とかはやっていますが)。それにしても、今回のサントリーによる「青いバラ」発売について、産経はことのほか熱心に報じていますね。7月の発表から、10月22日の「産経抄*1を含めて今日の「主張」まで、関連記事は6本目です。関西財界のつながりとかあるのか、単に大企業の大スポンサー様だからなのかわかりませんが、不可能の代名詞だった「青いバラ」の完成が、あたかも人類の叡智が生み出して奇跡の結晶であるかのようなはしゃぎっぷりです。
 ちなみに、今回の「青いバラ」の写真はこちら。

http://www.iza.ne.jp/news/newsphoto/slideshow/all/all/date/235707/

保守主義が復活する - ステージ風発:イザ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/1303012/
 −−保守復活の原因は
〔中略〕そもそもオバマ氏の当選は保守主義全体の敗北とか破綻ではなく、国民の多数派がブッシュ前大統領の共和党政治を拒んだのだ。ブッシュ氏は保守主義から離れ、『大きな政府共和党になっていた側面も多かった」

 3日付で掲載された古森義久氏の「緯度経度」だそうですが、電子版に配信されていないのでご本人のブログからの引用で。米国の“草の根保守組織”であるアメリ保守連合(ACU)のデービッド・キーン会長へのインタビューです。よくわからないけど、米国の日本会議みたいなもんでしょうか。そーもーほっきとかなんとか。
 オバマ大統領がいろいろ批判されている、これはすなわち保守の復活だ、というのが最近の古森氏のマイブームみたいですが、いいですね。ささいな起点から自分に都合のいい結論を出して満足していられる人って、うらやましいかぎりです。こういう人が古森氏一人かと思うと世界は広いもので、米国にもちゃんとキーン会長がいます。オバマ大統領当選の理由をブッシュ前大統領への国民の拒絶に求めるのはわかりますが、それが「大きな政府」指向のため、古森氏の好きな方式で言い換えれば、ブッシュ氏が社会主義者になったため、というのですから。昨年9月(大統領選挙2ヶ月前)からの金融危機への対応を指しているのなら、なにか他に方法はあったのかと問いたいし、それ以外のところでブッシュ氏が「大きな政府」政策をとっていたとはとても思えません。そもそも、「大きな政府」を理由にしたブッシュ氏拒絶がなぜオバマ候補支持に結びついたのか、まるっきりわかりません。1年を経ただけでもうマケイン候補の存在は忘れられてしまったのでしょうか。
 こういう記事を読むと改めて、世界は一つ、人の心に国境はなく、アレな人はどこでもアレなんだなあ、と、感動してしまいました。