黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「主張」がどれも自己矛盾。

 昨日は特集記事(笑)だったので、昨日今日のレギュラーネタをまとめた。

雇用対策本部 着実な成長戦略忘れずに - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/313823/

 17日付「主張」です。。雇用問題は、どの時代のどの社会でも(古王国時代のエジプトでも)常に深刻な問題であり、しかし一筋縄ではいかないものでもあります。簡単に解決する方法があるのなら、なにも問題にはならないのですから。そういうわけで鳩山政権の雇用対策は注目されるし、産経「主張」がいろいろ注文をつけるのは当然ですが、なんでも文句を言えばいいってもんじゃないですよね。介護労働者の拡充を課題として挙げながら、「環境や福祉など新規産業で新たな求人が増えない限り、失業者の減少は見込めない」と平然と書いているのは、なにが課題になっているのか理解していないのでしょうか。さらにホカの部分では、自動車や電機の輸出拡大が見込めないと悲観的な要素として連ねていますが、環境対策による新規需要の喚起はまったく視野に入っていないのでしょうか。

鳩山政権1カ月 首相の指導力がみえない - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/313824/

 同じく17日「主張」。どんな政策でもプラスとマイナスの評価が可能なのは、言うまでもありません。八ツ場ダム関連では「マニフェストありきの一方的な手法」と批判していますが、その前に民主党政権への国民などの期待が大きいことも書いていますよね。現時点での内閣支持率は、マニフェストを実行しようとしている姿勢にたいする評価だと思うのですが。貸しはがし貸し渋り対策が市場を歪める懸念って、んなこと言い出したら金融政策なんかなにもできません。
 産経は要するに、強いリーダーシップを求めているようです。自民党政権のころからずーっとそうでしたが、いい加減飽きないのでしょうかね。そんなにリーダーシップがほしいなら、なぜ小沢一郎代表(当時)を「独裁者」と非難していたのでしょうか。

国歌不起立判決 教師の規律違反は許すな - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/314151/
 それにもかかわらず国旗・国歌をめぐり処分を受けた教師が思想信条の自由などを争点に訴訟が繰り返されるのは問題だ。特定の政治的主張をしたいなら教育の場を離れてからにしてもらいたい。

 「教育再生」などと名乗って、特定の政治的主張を土足で教育現場に持ち込まないでほしいものです。あ、これは18日付産経新聞「主張」です。
 教育指導方針に「国旗・国歌を強制する」などとは書かれていませんし、これはまさに思想信条の自由に関わることですから、なにを「問題」だと言いたいのか、きちんと説明できるのでしょうか。