黙然日記(廃墟)

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産経「主張」、コーフンする。他。

中朝接近 日本は圧力重視の姿勢を - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/309426/

 もちつけ。
 6日付「主張」には、とりあえずそう言ってあげたいです。コーフンしすぎて、なにを言ってるんだかまるでわかりません。
 温家宝中国首相が北朝鮮を訪問して経済支援を約束し、おそらく見返りに核問題解決への道筋を話し合ったのだろうという推測、「二国間および多国間の対話に応じる」という金総書記の表明を合わせると、わたしとしては「これで六者協議などもあるていど見通しが立ってきたなあ」という印象を受けたのですが、なぜか産経はまったく逆の感想を持ったようです。なぜかいきなり、中国に覇権を握らせてはいけない、東アジア共同体は危険だ、日米韓の連携が大切だとかわめきはじめるのです。中川昭一氏の死去はいろいろな意味で残念であり哀悼の意を表しますが、拉致議連の重鎮だったとはいえ、拉致問題の進展になにか関わりがあるのでしょうか。同じく拉致議連所属の中井洽・拉致担当大臣の存在はすっかり無視されていますね。
 東アジアの安全保障を最重視するなら、どんな手を使っても北朝鮮を核放棄に導くことが必要なのは、言うまでもありません。現状として、中国が北朝鮮の動きを引き出すことがもっとも有効なのですから、その機会を逃す手はないはずなのですが。

中谷巌 真の「友愛」へ政策の組み替えを - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/309429/

 6日付「正論」欄ですが、内容についてはまあそんなに問題ないかなと。鳩山政権の政策に(表面的な)矛盾があることは明らかで、よく言われるように「高速道路無料化」と「CO225%削減」は矛盾するとしか見えません。ただここで、中谷氏が高速無料化政策を、車を持たない層から持つ層への所得移転だという矛盾がある、と指摘しているのを見て、鳩山政権は再来年度予選編成あたりにでも、大増税を実施するのではないかな、と直感的に思いました。中谷氏の指摘する矛盾を解決する方法は、自動車関連税の増税しかあり得ません。そのほかにもいろいろ、直接税を含めて増税の余地は実はいろいろと残っています。消費税の凍結はマニフェストで謳いましたから変えられませんが、それ以外の税金を上げないとも下げるとも約束はしていないわけです。
 新自由主義受益者負担でも、社会主義的な薄く広くの課税でもなく、所得移転を目的とした「払える人が払う」税体系は、「友愛」的なのかな、と少し考えてみました。いやなんだか、それもどうかなと思うわけですが。