産経「主張」、露呈する。他。
【主張】国際会議 閣僚不在で国益守れるか - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/297372/
きちんとした人が代理に立つなら酔っぱらいが出るよりマシだと思います。それはともかく、ここでもきっちり民主党批判をしている産経「主張」のマメさに感心しました。オブザーバーとしてでも民主党は次期閣僚を派遣しろ、というのですが、いくらそのためにネクスト内閣制度があるとはいえ*1、現閣僚が出ない国際会議に次期閣僚が出て行くなんて、聞いたこともありません。
【主張】連立政権協議 民主党の統治責任は重い - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/297374/
日米基軸の外交方針や、増大する北朝鮮の脅威への対処で一致できないようなら、連立の意味はあるのだろうか。
はい。「連立の意味」をまったく理解していないことを、産経は露呈しています。少数党がキャスティングボートを握って連立与党に参加するということは、その少数党の主張が実際の政策に大きく反映されることを意味します。それは2年前の参院選で示された民意の結果ですから、当然のことなのです。自社さ連立時代の社会党は「踏まれても ついてゆきます 下駄の雪」と揶揄されましたが、今の社民党はその反省の上に成り立っている政党ですから、譲れないところは譲らないでしょう。一致していないのも憲法改正手続きと自衛隊派遣ぐらいで、憲法は急ぐ話ではありませんし*2、自衛隊派遣にも落としどころは見つかるでしょう。
そもそも、社民党の主張が国益に反しているという産経の解釈がおかしいので、社民党や国民新党もそれなりに“国益”を考えて主張・行動しています。平和主義を世界に誇るというのも立派な国益です。単に、それが産経の考える“国益”と違うだけの話なのに、そもそもそこから理解できていないのでしょう。ついでに、毎回「国益」ばかり強調して国民の利益は考えないのか、と揶揄しているわけですが、今日は「日本の国益や国民益」と並べてきました。聞いたことのなかった言葉ですが、これは国益と一致しない別の概念なのでしょうか。
