黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経抄のプロパガンダ観。他。

 あるていど予想できたこととはいえ、ここにきて産経がぶっ飛びすぎて、ついていくのが大変です。いろんな意味で。

産経抄】8月26日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/293980/

 レニ・リーフェンシュタールを監督として評価するのもいいのですが、ナチスプロパガンダに利用された(あるいは協力した)ことへの批判がまったくないというのも、凄いですね。
 実を言えば、ナチスプロパガンダ技術というのは本当にすごくて、現代の広告宣伝の世界でもゲッベルスの開発した手法が応用されていたりするのですが、科学技術の善悪はそれを使う人の心によるのと同じことではないかと思います。そういう意味を含めてのリフェンシュタール再評価はいいとしても、理屈抜きで人を感動させてしまう『意志の勝利』の映像技術を、あくまでプロパガンダ映像ととらえた上で、それが政治にとっていかに恐ろしいものであるかという反省なしに「見習え」というのは、本当に凄すぎます。

SMAPが一面飾った!“グループ史上初”新聞広告 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/music/294212/

 実際に紙面を見てみましたが、通常の紙面に1枚かぶせて全面広告4面分(見開き2面分)を出したもので、裏面はメンバーの写真とCDの宣伝、表面は「幸せな国のつくり方。」と題するメッセージのような文章のみという構成でした。サンスポとZAKZAKが芸能ニュースとして報じていますが、内容は選挙をふまえたかなり政治的なものになっています。全文引用していいものかわかりませんが、記録の意味も含めて、産経抄ファンクラブスレで打ち込んでくれた人がいたので、拝借します。*1

幸せな国のつくり方。

みんな、いいときはいいんです。でも、うまくいかなくなると誰かのせい
にしたくなる。よく考えてみると、だから、景気のいいときの首相はいま
だに人気があって、悪いときの首相は人気がイマイチ、なのかもしれませ
ん。たしかに、政治家にもいろいろな人がいますが、みんな、日本をよく
したい!と頑張っているんだろうと思います。なかなかうまくいかないこ
とも、裏目に出てしまうこともあるでしょう。自分たちで選んだ人なので
すから、ちょっと大目に見て、応援することも必要なのかな、とも思うん
です。正直、みんなで足の引っ張り合いばかりしているようで、少しうん
ざりしてしまうところもありますが…。とはいえ、人のせいにしてしまう
のは、カンタンです。でも、実際に自分でやるとなったら、これは、タイ
ヘン。そう考えると、いま選挙の最後の頑張りで声を枯らしている政治家
をみかけたら、みんな頑張れ!という気持ちにもなってしまいます。もち
ろん成果のでないときには辛い点数をつけなくちゃいけないこともあるで
しょうし、新しい風が必要だな、というときだってあるでしょう。そろそろ
政治には、勇気をくれるようなものを期待したいところです。ところで、
景気対策も大切なのですが、日本よりお金がなくても、みんなが幸せそう
な国だって沢山あるような気もします。もし本当の意味で未来を変えると
したら、誰か一人の力や、どこかの政党のマニフェストなどではないのか
もしれません。私たちひとりひとりの、日本をよくしたいという気持ちで
しか変えられないのではないか、と思います。私たちの未来は、私たちの
心の中にしかないのです。そして、最初の未来は、いまあなたのとなりに
いる人を大切にすることから始まる、と信じます。
きょうから、「そっと きゅっと」SMAP

 「もちろん特定の政党を支持したり意識したりしているものではない」とZAKZAK記事には書いてありますが、どう見ても麻生自民党への擁護です。実はそれなりにSMAPファンのつもりなのですが*2、これが本当にメンバーの意志をまとめたものなのか、どうも疑問に感じてしまいます。いろいろと微妙な時期でしょうし。で、なんで産経だけの掲載なのかという疑問もあるわけですが、全国紙の中でもっとも広告料金が安いから、というのはとりあえずあるとしても、なんだかもう。なんでもかんでも「電通の陰謀」にしてしまうのは好きではないのですが。

*1:引用元:http://society6.2ch.net/test/read.cgi/mass/1250724284/468

*2:ファンになったきっかけが『笑顔のゲンキ』『君色思い』……というあたりで底が割れますが、最近の曲もいちおう聴いてますよ。