黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経「主張」、諸手をあげる。他。

【主張】鳩山代表発言 非核三原則見直す好機に - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/278904/

 鳩山由起夫民主党代表の発言には、(半ば予測できたとはいえ)「ああ、さっそく調子に乗ってるのか」とがっかりするとともに、やはりいろいろと監視を続けていかねばならないのだなあ、と確認したところです。そして「主張」欄はむろんこの発言に対して、、「産経新聞もかねて「持ち込ませず」の見直しを求めてきた」と、諸手をあげて賛成しています。現実的対応だと言いますが、現実の核抑止力確保のため、現実に持ち込まれていることへの追認という意味ではなく、幻想の抑止力を持ち上げてきた産経の主張が鳩山代表の発言に裏打ちされたとしても、あまり意味はないように思えるのですが。

面白いコメントを保存する。

 あいかわらず1日300近いspamコメントを削除しまくっている毎日なのですが、今日はこんなのが混じっていました。

http://d.hatena.ne.jp/pr3/20080423/1208952974#c1247816305
お 知 ら せ

第33回 映画「氷雪の門」上映会 & 田母神俊雄氏講演会
〔以下略〕

 さて、どうしたものでしょうかねえ(ニヤニヤ)。宣伝目的のコメントは削除する方針なのですが、あまりに考えが足りない代物なので、晒し上げにしておきましょう。エントリの本文は、産経「正論」欄で大原康男氏が書いた稚拙な論、映画『靖国 YASUKUNI』上映中止を批判するなら25年前の『氷雪の門』上映中止も批判しろ、という牽強付会以外の何物でもない主張に対するツッコミだったのですが、そこにこういう宣伝をわざわざ貼り付けるとは。
 この映画については、Bill_McCrearyさんが昨年夏に実際に鑑賞した感想を述べられています。

靖国神社へ『樺太1945年夏 氷雪の門』を見に行く(1) - ライプツィヒの夏
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/f43872190874dd624fd3e0426573d820
靖国神社へ『樺太1945年夏 氷雪の門』を見に行く(2) - ライプツィヒの夏
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/4e338b480a3315d23d2e720aecdc7413
靖国神社へ『樺太1945年夏 氷雪の門』を見に行く(3) - ライプツィヒの夏
http://blog.goo.ne.jp/mccreary/e/74a709312da4b36c55b6456bf66248b2

 (3)のコメント欄にわたしも書きましたが、別に反ソ映画でもなんでもない、戦争の被害者として日本(の民衆)を描いた、普通のエンターテイメント作品だったのだろうと思います。あえてテーマを探すなら、「こうして日本の民衆が犠牲になることが二度とないように、(個人の命より国家の大義を重視する思想統制を前提とした)戦争は二度とやってはいけない」というあたりでしょう。被害者日本の視点が強すぎるという批判はできるとしても、被害者側の視点もまた大切なメッセージです。そしてもちろん同じことが、敗戦前後の樺太だけではなく、その数日前の広島についても言えるわけです。
 その広島で、核兵器の被害を再現してもかまわないという田母神俊雄氏の講演とセットで『氷雪の門』を上映しよう、その宣伝を『氷雪の門』の政治利用を揶揄するブログにまで書き込むのですから、もう面白すぎて晒し上げするしかないですね。モダンガール=モガとかベースアップ=ベアとかいった略語法があることを確認した上で書きますが、愛国保守=アホの皆さんは*1本当に面白い思考形態を持っていますね。

*1:ネタ元はネットwatch板の某新風連スレ。