黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経政治部長、敗因を分析する。

 13日分です。今日は新聞休刊日だと思いこんでのんびりしていました。年初に確認して*1カレンダーに書き込んであったし、原則は毎月第2月曜日のはずなんですが、写し間違えたのか、都議選のスケジュール確定で変更になったのか。とにかく7月の休刊日は来週の連休明けだそうです。まあそんなわけで、都議選の結果分析記事が各紙にも山系にも多数出ています。

【主張】東京都議選 首相は敗北責任直視を 政権担う能力は検証不十分 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/277233/

 検証が不十分って。実際にやらせてみるしかないことなのですから、まず検証をはじめましょうよ*2自民党政権担当能力があったのかという点も明らかになるでしょうし。
 この「主張」で注目すべきは、「〔麻生首相の〕日本をどうするかという国家像がいまだに明確に提起されていないために、首相の指導者としての資質が問われ、国民が失望感を抱いている」としている点です。では、産経が望む「国家像」は、どういうものなのでしょう。次の記事を見てみましょう。

なぜ自民は惨敗したのか - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/277207/

 各地で話題沸騰の、乾正人政治部長による都議選の総括です。乾部長、早く出世して論説委員になってくださいよ。そして「主張」やできれば「産経抄」を担当してくれれば、毎日の産経ウォッチがきっともっと楽しくなると思います。一日も早い方がいいですね、産経新聞社が潰れる前に。
 「私は「ポスト小泉」の安倍晋三福田康夫、麻生の3代にわたる首相が靖国神社参拝に踏み切れなかったことを最も大きな理由として挙げたい」。うーん、何度見ても味わい深い文章ですね。「理想とする国家像を示せば支持を得られる」というのは、抽象的な一般論としては正しいのかもしれません(しかし実際には、有権者は自らの生活を最優先し、国家像なんてものを気にするのはそのあとの話です)。でもそこで出てくるのが、靖国参拝……ひー、もうだめだ。腹痛ぇwww いやもう、片腹痛いどころじゃないですわ。
 現時点でiza!ブロガーの皆さんから66件もの関連づけが行われています*3

【from Editor】やっぱり、派遣村の何だかなぁ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/277307/

 1月に派遣村批判の記事を書いて「なんだかなぁ」と言われまくっていた赤堀正卓・副編集長が、派遣村実行委解散に伴って、あらためて感慨を述べています*4
 派遣村住人へのその後のアンケートで、就職していることを確認できた人がごくわずかという点に注目して、そらみろやっぱり“働く気のない人”が多かったんじゃないか、と、鬼の首でも取ったように勝ち誇っています。「年越し派遣村」の目的は、もともと再就職が厳しい状況にある人たちのため、特に寝泊まりする場所の確保が厳しい年末年始の居場所を提供するというものでした。これは実行委も同趣旨のことを指摘していると記事中で引用されているのですが、それを「かばう」と表現されたのでは、反論のしようもありません。そもそも年越し派遣村の目的そのものが、そういう人たちを「かばう」ことにあるのですから。また、もと住人へのアンケートで「何もしたくない状態が続いている」という回答があったことも、自己責任論の根拠にしてしまっています。そうですか、鬱病は自己責任ですか。そうやって切り捨てればいいのなら、労災自殺などへの対応も必要なく、たいへん都合がいいでしょうね。

*1:日経PR/休刊日一覧 http://www.nikkeipr.co.jp/advertise/press_holiday.html

*2:過去、一度だけ実験が行われ、その結果「6党連立政権での政権担当は厳しい」という結果が出ています。しかしこれも、自民党の担当能力を証明するものとは言えません。

*3:どーでもいいことですが、最近ここからiza!へのTBが拒否されるようになりました。送っても表示されないのはもう何年も前からなのですが、7月に入ってからはエラーメッセージが返ってくるようになったのです。内容への批判を(その正否はどうあれ)業者宣伝やウィルスサイト扱いするなら、なにかしらの形で理由を説明してほしいですね。

*4: d:id:pr3:20090119:1232291076 のコメント欄も含めて、たぶん参考になると思います。ここで取り上げた【日本の議論】記事そのもののことを言っているのか、微妙なのですが。いまさらですが、このとき訂正と補足情報を戴いたgaullisteさんに感謝します。