産経コラム、嘘をつく。他。
またやってしまいましたが、これは3日分。
「平和世界一」はNZ 日本7位、最下位はイラク - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/261589/
上位を北欧諸国が占める中、G8の中では8位のカナダを抜いてトップだそうです*1。これは素直に誇るべき状態でしょうね。この誇るべき平和について、産経の(少なくとも一部の)記者はどう考えているのでしょうか。
【軍事情勢】拡大し一途…北の「対日生殺与奪権」 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/260366/
これは5月30日のものでネタにしそこねていたのですが、野口裕之記者がなんかもうゆんゆんです。北朝鮮どんだけすげえんだよ。先日、核実験に初めて成功したとみられるわけですがその3ヶ月も前から、小型核弾頭をすでに何発もノドンに搭載しているみたいです。見出しからして日本語になっていないし。そして、日本が小型核弾頭や少なくとも生物・化学兵器で狙われていることを説明したあとの結論が、「半島有事において、この狂気にたじろぐことなく、日本は米国を後方支援できるのだろうか−。」です。日本の安全を心配しろよ。
【今日の突破口】ジャーナリスト・東谷暁 「世襲制限」がもたらす破壊 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090603/stt0906030317003-n1.htm
【正論】櫻田淳 「説得性」のある世襲議員とは - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/256299/
かねてから民主党が政治家の世襲制限を公約として掲げる中*2、総選挙の近づいた自民党があわててそれを真似し、形式だけの世襲制現制度を掲げて世間の物笑いになっていることは周知の通りですが、産経新聞にはこのところ、外部筆者による自民党の方針に対する厳しい批判が次々と掲載されています。それも、自民党執行部の醜態に対するものではなく、世襲制限そのものへの批判として。今日の1面コムでも、月1度登場の東谷氏が世襲擁護論をぶっています。
5月21日掲載の櫻田淳氏の「正論」は、全体としては同意できるものではありませんが、まだ文章として読ませるものがありました。本人の生育環境で政治的なテクニックを学ぶ機会が多いことが政治家としての資質向上につながる、という理屈そのものは理解できます。あとはそれを、成人後の本人の努力に対する評価や旧弊にとらわれがちなことと比較して、どちらを重視するべきか、という話になります。だから、いきなり伝統芸能との比較が出てきても、それだけで嘲笑することはできません。
一方で今日掲載の東谷氏の1面コラムは、内容も支離滅裂で、伝統芸能との比較もまったく意味がありません。「民主主義政治体制の中で世襲がどう評価されるべきか」という視点はありません。比べるのが気の毒なぐらいです。また東谷氏は「「政策新人類」と呼ばれる政治家たちは、例外なく世襲議員だった」と断言しています。たとえばWikipediaを見ると、「政策新人類」の項目そのものはありませんがそのように記述されているのは、石原伸晃・枝野幸男・塩崎恭久・渡辺喜美各氏です。他の3氏は世襲議員ですが(石原氏が厳密な意味で世襲議員かも微妙です)、枝野氏は政界と無縁な環境であったことがWP記事にも述べられています*3。なぜこういう、すぐバレる嘘を平気でつくのでしょうね。