産経「正論」、恥ずかしがる。他。

【土・日曜日に書く】ラテン系サムライのけじめ - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/251559

　ペルーで有罪判決を受けた元大統領のアルベルト・フジモリ氏について、かつてインタビューしたという鳥海美朗編集委員の感想です*1。（血統的民族と関係なく）ラテン系の人だったのはともかく、サムライなのでしょうか。選挙CMでみせたという「浴衣姿で刀を振り回す「サムライ」パフォーマンス」が、典型的な「外国で誤解される日本」の姿だということは、わざわざこれを記述していることからも、鳥海委員も理解しているのでしょう。大統領復帰を目指してペルーへ帰国したことは述べているのに、亡命中の日本でも衆議院議員に立候補していたという、ちょっとあんまりじゃないのと誰もが思った行動に触れていないあたりなど、鳥海委員の「サムライ」に対するイメージがよくわかりません。最終的に暴力で解決するというイメージのみで、よく武士道として挙げられる潔さといったものはまるで感じられないわけですが。むしろ、ラテンというか広くヨーロッパ的な、マキャベリズムと言っていいのかわかりませんがそうしたものを感じます。見出しは「日系ラテン人」なら適切だったのではないでしょうか。

【正論】筑波大学大学院教授・古田博司　恥ずかしい国に住んでないか - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/251124/

　そんなわけでこれは8日付ですが、話題沸騰の「正論」です。冒頭からいきなり、中国（中華人民共和国）・韓国・北朝鮮に文句を言って「特定アジア」と表現しているのですが、これって２ちゃんねるで生まれたネットスラングですよ？　*2
　中国と北朝鮮を政治体制で、北朝鮮と韓国を民族・統一国家意識でセットにして論じるのはまだわかりますが、三ヶ国をまとめる理由はなんなのでしょうか。古田氏によれば、南北朝鮮と同じく中国は第二次世界大戦に置いて、日本と戦わずして勝利を得たからだそうなのですが、中国共産党軍が日中戦争で逃げ回っていたという説は初耳です。コミンテルンの陰謀に従って大活躍していた（byタモちゃん）のではなかったのでしょうか。
　日本はたしかに、恥ずかしい国になってしまっているようです。「有名国立大院教授」が「全国紙」に、こんな恥ずかしい「論文」を堂々と掲載していることを考えると、あまりの恥ずかしさに身をよじって隠れてしまいたくなります。本気で。

*1:産経新聞が5回単独インタビューしたと述べられていますが、そのうち何回が鳥海委員の担当だったかは不明です。

*2:もっとも、Wikipedia:特定アジアによれば、古田氏は2006年7月18日の「正論」でもこの言葉を使っているようです。