黙然日記(廃墟)

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産経、責任ある報道を求める。

 日付が変わってしまいましたが、17日分です。

【主張】週刊新潮 まず誤報の責任を明確に - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/243763/

【主張】調書漏洩判決 忘れてならぬ取材源秘匿 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/243773/

 ジャーナリズムのあり方を問われる出来事が続きました。今日の産経「主張」は二本ともこのテーマを取り上げ、報道の責任を厳しく追及しています。
 「週刊新潮」事件の方は昨日も取り上げたので簡単にしておきますが、朝日新聞珊瑚礁事件と日テレの「バンキシャ!」事件だけ挙げているのは、社長辞任を求めているということでしょうかね。一回の誤報でも社長辞任に値するなら、産業経済新聞社の住田良能社長は何回辞任してなきゃいけないんでしょうか。
 奈良医師宅放火事件関連の調書漏洩事件については、著者であるフリージャーナリストの姿勢に大きな問題があったことは事実でしょう。しかしそれを、ここまで上から目線で糾弾する資格が、産経新聞にあるのでしょうか。匿名の“関係者”証言をもとに「フィリピンで旧日本兵発見」だの「甲子園で学ラン応援禁止」だのといった虚報を濫発しておいて、“関係者”の身元を問われるとソース秘匿原則を持ち出すのが産経のいつもの手口 やりかたで、この「主張」でも「取材者は情報提供者の秘匿に最大限努めることが基本であり鉄則だ」「ジャーナリストの生命線ともいえる情報源の秘匿を破った行為は到底是認できない」などと繰り返し強調しています。もしかしたら産経は、この原則に日本一忠実なメディアかもしれません。真実の追究とか公正中立とか権力の監視とか、ジャーナリズムにはもっと他に守るべき原則があるんですけどね。どうでもいいけどこちらの「主張」は、文章もひどいなあ。「そもそも、この事件は(中略)デジタルカメラなどに収録した。」とか「著者や取材者は(中略)信頼関係で成り立っている。」とか、主述照応すらできていない文章が目立つのは困ったものです。*1

*1:ここんとこ、わたしも偉そうなことは言えないのですが。誤字も多いし、いろいろ気をつけるように務めます。