黙然日記(廃墟)

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古森義久氏の不屈の精神。他。

ネオコンなんて存在しなかった」――イラクの現実とネオコン論の虚実 - ステージ風発:イザ!
http://komoriy.iza.ne.jp/blog/entry/989628

 あきらめが悪い、と、タイトルを見て真っ先に思いました。
 ブッシュ政権*1の「国防長官顧問に等しい国防政策委員長」だったリチャード・パール氏、ネオコンの指導者とされる人が否定しているんだから間違いない、ということみたいです。アルカイダの指導者に「お前はテロリストか」と訊いたら「イスラム原理主義テロリストなどは存在しない、我々は聖戦士だ」と答えるんじゃないでしょうか。80年代の「ネオ・コンサバティズム」はリベラルからの転向組を意味していた、2000年代に「ネオコン」と呼ばれた人々はこの定義に当てはまらないからネオコンではない、という古森氏お得意の論拠も持ち出されていますが(しかしパール氏は元民主党支持者です)、「右翼」と「ウヨ」が違うように、別物だから違う名前が付いたとは考えないのでしょうか。
 古森氏は、オバマ大統領がイラク駐留軍の将兵に向かって「あなた方のおかげでイラク民主化した、これは偉業だ」という主旨のスピーチをしたと例示しているのですが、それが「ネオコンはなかった=ブッシュ大統領に開戦を促した保守強硬派はいなかった」という根拠にはなりません。他の場所ならともかく現場の将兵を前にして、「おまえたちのためにイラクは滅茶苦茶になったよ」とは、たとえ社会党の首相でも言わないでしょう。他の場所で言うとしても、現場の責任ということにはならず、命令を下した政権、その背後にいたブレーンに責任を求めることになります。
 なによりの問題は、ネオコン(とされる人たち)が「イラク戦争は数ヶ月で終わる」と断言し、サダム・フセインの首を取っただけで「泥沼化すると言った奴は恥辱の殿堂入りだァ〜!!」と大はしゃぎしていたのに、8年後の現在でも10万人以上の米兵が駐留しているという「イラクの現実」ではないかと思います。もちろん古森氏は、このコラムでもこの現実を認めようとしていません。イラク(およびアフガン)情勢のニュースを毎週まとめているvanacoralさんのブログにも目を通されることをお勧めします。今週号 d:id:vanacoral:20090411

【土・日曜日に書く】お后の選考と報道の難しさ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/koushitsu/241782

 石川水穂論説委員はこのコラムで、今上および皇太子殿下と二代続けてご結婚相手の選考が外国メディアにスクープされたことを述べ、「外国メディアまでしばれない報道協定の難しさを物語っている」とまとめています。皇族とお妃候補に擬せられた方々のプライバシーに深く関わることについては、報道協定もやむを得ないでしょうが、人名やプライバシーと関係ない「ミサイル」の呼称や小沢代表の進退、その他一般の刑事事件にいたるまで、各社まったく足並みをそろえて他の報道が出てこないことの方に、もうすこし目を向けてもらいたいものです。そうした報道の一翼を担っている、(一応)全国紙の論説委員に、こうした問題意識があるのかを、せめて知らせてくれないでしょうか。
 ところで見出しについて。皇太子妃選考は将来の皇后を選ぶことではありますが、「妃」と「后」の区別はついているんでしょうか。

【パチンコ】小林よしのり北朝鮮に魂を売りました! - ゴーマニズム宣言関連@2ch掲示
http://mamono.2ch.net/test/read.cgi/kova/1239378425/

 「CRぱちんこおぼっちゃまくん」発売で、涙目の人多数。

*1:古森氏は「レーガン政権では〜、ブッシュ政権では〜」と並べているのですが、どっちのブッシュ政権なのかまるっきりわからなくてたいへん困ります。WPJAによると、パール氏が国防政策諮問委員会委員長だったのは2001〜2003年のことだそうです。