黙然日記(廃墟)

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産経「主張」の道徳観。

【主張】道徳教育 心のノートで公徳心養え - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/234532/

 産経「主張」の教育観は、あいかわらずこんなんです。見出しにある『心のノート』とは、小中学校道徳の副教材として文部科学省が全国に配布している冊子だそうです。道徳には正式な教科書がありませんから、いわゆる「どーとくのきょーかしょ」は副読本扱いで、その副読本的に使われるもののようです。この「主張」がなにを言いたいかというと、「一部教職員組合は心のノートを「使わない」ことを組合活動の成果とするあきれた例さえあった」という部分によく現れていますが、要するに日教組(各地方教組)批判です。もういちいち説明するのも馬鹿らしくなるぐらい、いつもの産経の主張です。
 『心のノート』は一般の教科書や道徳副読本と違い、版元は文部科学省で全国一律配布という、形として修身の国定教科書に近いものだ、というのが各教組の最大の反対理由になっているようです(もちろん、根本には道徳の授業そのものが修身の復活だという拒絶があるわけですが)。個人的には教組の反応もナイーヴに過ぎると感じます。なんらかの道徳教育(徳育)を学校で行うことは必須だろうと思うのですが、文科省と、それ以上に産経が、「徳育を修身にして押しつける」ことにこだわり続けるお花畑思考が、まったく理解できません。
 なんかもう、実現するはずのない空理空論を「正論」と信じて繰り返すというこのメンタリティというかぶっちゃけ粘着ぶりは、なんなんでしょうね。