黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経、水に落ちた犬をまた叩く、他。

【政論探求】これぞ「小泉アンコール劇場」だ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/222742

 花岡信昭氏は先週の小泉氏の発言に注目しています。タイミング的に「中川アルコール劇場」の話題は間に合わなかったのでしょうが*1、中身が物凄いです。この詭弁をひねり出すのに5日もかかっていたのか*2。例の「笑っちゃうぐらい」という小泉発言は、自民党の弛緩を一掃し緊張感を高め、今のところシナリオどおりに政治スケジュールをこなしている麻生政権を維持させる方向に働いているのだそうです。今、要約して紹介しながら、本当にこれでいいのか何度も確認してしまいましたが、花岡氏としてはそういうことなのだそうです。造反組が総選挙で自民党公認を得られなくなることを恐れているというのが根拠ですが、自民党公認の方が次の選挙では不利なのでは? 地方選挙などを見ていると、どう見ても自公系の候補が推薦を断ったりする例がすでに散見されています。

【主張】マイナス成長 もろさ克服する対策打て - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/222748/
なぜ日本はこんなにショックに弱いのだろうか。

 こないだまで、世界金融危機の中でも円は独歩高、日本経済は強い、とか言っていませんでしたっけ。

[sankei][politics]中川(酒)氏辞任。

中川財務相が辞任「首相から慰留の言葉はなかった」 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/223006

 昨日のうちにいったんまとめておくべきだったのですが、思った以上に事態が急展開したので、すっかり出遅れてしまいました。中川昭一財務相兼金融担当相(すでに「前〜」ですか)の醜態問題について、産経の動きを追ってみます。
 14日深夜(日本時間)の記者会見の模様は15日のニュース番組等ですでに話題にされていたようです。産経新聞電子版では、iza!の場合は第一報が16日朝のサンスポ記事( http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/222400/ )、そのあとはワイドショー出演時の森元首相や( http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/222446/ )記者会見での河村官房長官による( http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/222489/ )擁護発言の記事が続き、MSN産経ニュース(産経本紙)では糾弾するような傾向がまったく見えませんでした。以後も16日中は、中川氏の釈明を中心に報じています。しかし17日付「産経抄」( http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/222747/ )は、擁護抜きで厳しく醜態を批判していたのが目につきます。経済危機を扱った上記の「主張」も、まさにとってつけたようなかたちですが、同じく醜態を批判しています。
 時系列で追って見ていくと、おおむね、日付が変わって「産経抄」「主張」を掲載するあたりから、辞任止むなしと見て切り捨てに入ったようなのですが、これは安倍晋三首相(当時)の突然の辞任表明から一夜明けたときの状況と、同じようだなという印象を受けました。NHK番組への政治介入問題のころから、仲良くワンセットで行動することが多く、また周囲からもそう見られていた安倍氏中川(酒)氏ですが、政治家としての最期とそのときの産経新聞の対応もそっくりだったというのは、皮肉というかなんというか。
 実はもうちょっと期待していたのですが、産経の正式な記事としては無茶な擁護記事は出ていないようです。今のところは。ただそのうち、政治部のデスクか記者かあるいは客員編集委員かそのへんの署名記事で、中川(酒)氏の「有能」*3を惜しむ記事が出てきそうな気がします。
 
 酒で泥酔していたわけではなく、「風邪薬を通常の倍近く服用した上にワインを(ごっくんせずに)たしなんだ」という説明が通用するなら、「泥酔していた」という説明も通用しますね。抗ヒスタミン剤を含む風邪薬とアルコールの併用が禁忌であるとか、そもそも風邪薬を決められた用量以上に飲んでも早く治るわけではないとか、抗ヒスタミン剤を含まない眠くならない風邪薬もあるとか、重要な会議の前にはそうした点を考慮するべきだとか、そういうのは社会人としての常識レベルですからね。
 夕刊フジの独占インタビュー( http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/223053 )では、「主治医にもらった風邪薬」を倍量服用したとしています。この服用が論外なのはもちろんですが、重要な会議がしょっちゅうある要人であり、腰痛の鎮痛剤も併用しており、また酒をやめられない人であることも周知なのに、そんな薬を処方する医者も医者ではないでしょうか。
 中川(酒)氏と非常に親しいある新聞記者も、「酒ではなく鎮痛剤や風邪薬のせいだ」という線で弁護していましたが*4、これが通用すると思っている時点でもうダメでしょう。泥酔よりはマシだというだけで、なんの弁護にもなっていないことに気づいていなかったわけですから。

*1:と書くつもりでいたら某所でこのネタを先に書かれてしまったのですが(笑)。

*2:15日付ブログエントリ http://hanasan.iza.ne.jp/blog/entry/916636 でも同趣旨のことを書いているので、実質は3日ですか。

*3:「有能」=「産経にとって利用価値がある」

*4: http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/917759/