黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経、旧暦元日を祝う、他。

 なんかめちゃめちゃなことになっていますが、11日分です。

【主張】建国記念の日 政府が率先し祝うべきだ - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/220951/
かつてない経済危機で、国民の結束が必要な今こそ、こぞって建国を祝うことができる方法を考えるべきだ。

 最初の段落にあるこの文章が、全体のテーマになっています。ここだけ読んでも、なぜ結束と建国記念日が関わるのか、よくわかりませんね。実は、最後まで読んでもよくわかりません。
 明治政府が紀元節を設定して皇国史観を普及させ、国民の結束を図ったことを見習えということらしいのですが、皇国史観(というかもはや産経史観)で21世紀の日本人が結束すると思っているんでしょうか。経済危機への結束という意味で歴史を振り返るなら、敗戦後から高度成長期や、石油危機当時の体験を思い出した方が適切でしょう。それはもちろん皇国史観の復活によるものではなく、それぞれ「平和を取り戻したい」「豊かになりたい」という願望や、大量消費と公害(環境・食の安全)に関する反省が、結束の原動力になっていたように思います。
 
 ということで政府の建国記念日式典などは行われず、民間団体によるものだけだったわけですが、そこではこんな講演があったそうです。

大人が手本に 建国記念の日、奉祝式典に1500人 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/221055
安倍晋三元首相は)「子供は大人を見ている。教育を学校まかせにせず、地域、社会ぐるみで取り組むことが大切だ」と話した。

 じゃあ学校で紀元節君が代を教えなくても、親が教えればいいことですね。ていうか、子供は大人を見ていますから、手本にならないようなことをしてはいけません。大言壮語して取りかかった仕事を途中で投げ出すとか、それを他人のせいにするとか、状況が悪くなったのは自分の人望のなさが理由なのにそれを無視するとか。

【政論探求】「無利子国債」いいじゃないか - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/economy/policy/220910

 花岡信昭氏はあいかわらず「誰も大きな声では言わないが、定額給付金は「生活支援」の側面よりも、「金持ちに使わせる」ということでないと、景気刺激には直結しない」なんてことを言っているわけですが、大きな声で言わないというより、間違ってるから誰も言わないだけです。国民は実はみんな金を持っている、「餓死する人はいない」とか、本気で言っているんでしょうかこの鬼畜は。
 本題の相続税免除付き無利子国債にしても、タンス預金より流通させた方がマシだ、という理屈はわかります。しかし巨額のタンス預金が発生する理由は、花岡氏も指摘しているように老後の備えとして年金があてにならないことの他に、預貯金があまりに低利で信用リスクに見合わないというマインドに由来するところが大きいのではないでしょうか。ペイオフの上限引き上げと、できれば金融機関に強制的に預貯金金利を引き上げさせること*1相続税に手をつけるなら非課税枠の拡大だけでも、相当の効果があるはずです。
 以上はタンス預金の吸い上げについてだけの話です。金持ちから金を引き出すといっても、実際に所得税法人税を下げまくってもそれで景気がよくなったわけではありません。低所得者の負担割合が高い消費税を引き下げた方がよほど効果があるのは、この20年の歴史が証明しているのではないでしょうか。値札付け替えなどのコストも指摘されていますが*2、消費税導入時や3%→5%への引き上げ時、また外税表示から総額表示への切り替えを強制したときも、「付け替えのコストが経済効果を生み出す」という理屈で押し通していたじゃないですか。

樺太」首相訪問は誤ったメッセージ送ることにならないか - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/221088

 国内に誤ったメッセージを送っているのは産経の方で、樺太島南部(と四島を除く千島全域)は所属が未確定であるにしても、式典が行われ首相が訪問するWikipedia:サハリン2樺太島北部にあり、どう考えてもロシア領です。

*1:新自由主義を全面肯定するわけではないですが、今の時代にそこまで政府が金融機関に口を出す護送船団時代のやり方が望ましいのかは多少疑問に思います。公的資金注入などの条件に金利引き上げと小口融資拡大を入れるぐらいならあり得ると思いますが。

*2: http://d.hatena.ne.jp/pr3/20090208/1234104886#c1234231507 のなまえさんなど。この件でご意見くださった方々に感謝します。