黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経、炎上を警告する。

 おとといのエントリ*1の続編というか関連というかそんな感じで、いろいろ細かい情報が入ってきたのをなんとなくだらだらと。
 タレントブログでの炎上事件に関連して、いろいろと議論が活発になっているようです。各紙の社説・コラムもひととおり取り上げるような状況です。これを機に議論が活発化し、さまざまな意見が出てくるのはいいことですが、それが言論規制に繋がらないかを監視していく必要があります。一面コラムでは、7日の「天声人語」(朝日)と「春秋」(日経)があらためてネット活用の知恵を求めているのに対し、8日の「産経抄」(産経)は汚い言葉がはびこることを付け足しのように嘆くばかりのもので、コラムとしてのレベルの差が歴然でした。いまさら言ってもしかたないか。特に「春秋」は、7日のものもそうですが、実にうまいコラムだなと毎回感心します。
 さてなぜ7日の「天声人語」「春秋」なのかといえば、まとめて転載してくれたページをたまたま見かけたからです。*2

ネット社会考察 - はなさんのポリログ:イザ!
http://hanasan.iza.ne.jp/blog/entry/904084

 なぜかこの問題では花岡信昭氏の出番が多いですね。エントリの本文は上記の通り、他紙コラムのまるごと引用2本だけなのですが、コメント欄もなんだかすかすかの印象を受けます。よく見てみると、iza!ではお馴染みの産経批判派の皆さんによる書き込みが、ごっそり削除されていたようです。まあ、iza!のこの運営方針にはいまさら驚きゃしませんが、ネット社会を考察するエントリでこういう対応というのは、実に面白いですね。

ネット社会を考える好機に - はなさんのポリログ:イザ!
http://hanasan.iza.ne.jp/blog/entry/903166/

 こちらは昨日(7日)の同じテーマに関するエントリですが、自ブログのコメント削除について述べています。言論の場であるから原則としてコメントは削除しない、という方針などには共感を覚えます。それが本当に言葉のとおりなら。芸能人を主観的に非難して、そのファンから反論されたことを「炎上の被害に遭った」として新聞記事にコメントまで寄せる(笑)姿勢は、どうも建前と矛盾しているように思えます。
 ところで、花岡氏はこのエントリで「(ブログは個人的見解なので)かつて所属していた新聞社やかかわっている大学などと関連付けて非難するのはご遠慮願いたい」と述べていますが、“客員編集委員”というのは立派に新聞社の役職で、客員編集委員は自身のスタンスをもってその新聞の編集に関わっていると思われてもしかたないですよね。
 さて、客員編集委員の意見が反映されているのかどうかわからない産経新聞の姿勢はというと。

ブログ炎上、匿名でも本人特定可能 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/219872/

【主張】ネット中傷摘発 行き過ぎは犯罪と自覚を - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/220049/

 ブログを炎上させるな(批判コメントを書き込むな)、警察がすぐに身元を割り出すぞ、と強調する記事(6日付)や、同趣旨の社説(8日付)も出ています。どうもこの、今回の摘発で警察が得意げなのと、産経がそれに異議を唱えるどころか片棒を担ごうとしているあたりが、気になってしかたありません。
 もうね、報道の自由表現の自由を建前として掲げるのをやめてしまいさえすれば、産経の論調は全体的に非常にすっきりしたものになると思うのですが。


 そんなわけで、最近はiza!別冊の方も放置状態で(なのになぜ1日300アクセスもあるんだ? あそこのカウンタぶっ壊れてないか?)、iza!はニュースページを見るだけになってしまっていますが、ブログサイトとしてのiza!では、そんなわけであいかわらずいろいろなことが起きているようです。別冊のコメント欄にもよく書き込んでくださっていた切葉鳩さんのアカウントが、いきなり削除されたりとか。5日に別アカウントで復活されたそうで、おめでとうございます。

ご心配をお掛けしました。:イザ! - ステージ虱発:イザ!
http://bananaseed2.iza.ne.jp/blog/entry/901059/

 なんかもうiza!編集部は、あるいは産経全体は、言論弾圧に不感症になっているっぽいっですね。自覚があるだけ花岡氏の方がマシなのかも。
 火元と指摘されているブログを見に行ったら、例の岐阜講演会の宣伝がべったり張られていたので、思わず笑ってしまいましたが。すべては関連していたんだよ!というか、えらく狭い輪やなあ、というか。