黙然日記(廃墟)

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産経、裁判員制度に積極協力する。

「正論」奈良講演会 樋渡利秋検事総長・講演要旨 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/219852

 産経のシェアがパーミル単位の九州あたりと違い、奈良県で「正論」講演会が開かれるのはよくわかる話です。なにしろ奈良県での産経新聞は117,438部(全部数の5%以上)を売り上げ、21.90%のシェアを誇ります(いずれも2007年)。裁判員フォーラムin奈良の共催は奈良新聞社に取られてしまったようですが、大阪府和歌山県では産業経済新聞社大阪本社が裁判員フォーラムの開催とその盛り上げに積極的に関わったことは、ご承知のとおりです。
 というわけで、「正論」奈良講演会では裁判員制度の妥当性について、樋渡検事総長が講演したようです。現役の検事総長が一介の新聞社、それも政府寄りに偏向していると定評のある産経新聞社の講演会に出てくるのってどうなんでしょうね? という疑問があるんですが、どうなんでしょうね。
 裁判員制度の目的が、司法を市民の身近なものにしたかったから、という樋渡氏の主張はよくわかるのですが、個人的にはこの講演記録を読んで、裁判員制度導入への疑問が強くなりました。「正論」講演会記録を読んで、疑問が膨らまなかったことってないですけどね。
 
 あまり関係ないのですが、関連でデータを調べていたら、都道府県ごとの新聞シェア最新データは『今がわかる時代がわかる日本地図 2009年版』(成美堂出版・ISBN:9784415107288)に掲載されていることがわかりました。地元図書館では貸出中または遠くの図書館で館内閲覧のみでしたが、そのうち見てみようと思います。とりあえずメモ。