産経の派遣村叩きキャンペーン。
この件に関しては取り上げるタイミングを逸していたのですが、大きな記事が出たのでこの機会に。――日付も変わってしまいましたが、18日分ってことで。
【日本の議論】「派遣村」にいたのは誰か？ - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/dompolicy/213623
派遣村に関して産経はひどい記事を連発しているわけですが、これはその集大成といった観がありますね。集大成を出しても終わらないのが産経のこの手のキャンペーンですが。なんだかもう、派遣村のやっていたことを片っ端から悪意にとって、陰謀論に落とし込もうとしているようです。
そもそも派遣村を企画し、運営に協力していた（産経的には「背後で操っていた」でしょうか）のが各種労働団体と野党各党だったことが、なんだか非常に問題だと考えているようです。労働団体が失業者問題に取り組むのは、当然のことでしょう。また、やらぬ善よりやる偽善がTeam 2ch @ BOINCの合言葉ですが*1、偽善かどうかはともかく、「やらないよりやった方がいいに決まっていること」というものがあり、まさにこの派遣村がそうでしょう。ていうか、その場で野党トップ会談が行われたことより、その場に与党幹部がいなかったことの方があきらかに問題じゃないでしょうか。講堂を開放するにあたって、自民党の大村秀章・厚生労働副大臣の役割がいかに大きかったかを強調していますが、動いたのは副大臣だけですか。
最後に「厳しい世間の反応」という見出しで、例のMSN産経ニュースで募ったアンケートを紹介しています。9割が自己責任論だったそうですが、少なくとも産経のアンケートを「世間」とは思わない方がいいでしょうね。さらにこの記事は、日比谷公園に来られなかった人（「やって来れなかった」とか書くなよ）、生活保護がなかなか認められない派遣村中人以外の人々にも目を配っているのはいいのですが、「生活保護は、私たちの税金から拠出されているのである」というまとめは、どういうつもりで付け加えたのでしょうか。
それにしても、これだけ大きい記事で無署名って。
