黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経対馬キャンペーン、ネタを探す。

【週末に想う】グーグルアースに「対馬は韓国領」!? 小林静雄 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/198206

対馬が危ない!】グーグル地図サービスで“領土論争” 「韓国領」と書き込み - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/topics/198189

 どちらも23日の記事なのですが、見落としていました。エフシージー総研(フジサンケイコミュニケーショングループ-FCG-のシンクタンク)小林氏のコラムは、SANKEI EXPRESS掲載のものです。産経新聞の記事は、小林氏の「発見」を受けたものでしょう。こちらの記者は、いつもの宮本雅史編集委員と池田証志社会部記者でした。
 実際にGoogle Earthを見てみたら、そもそも"Tsushima"で検索すると愛知県津島市しか出てこないという不具合を発見してしまいました(笑)*1。漢字の「対馬」なら対馬市が出てきます。なぜかうちでは対馬の詳細な航空写真が表示されず衛星写真の拡大でしか見られないのですが、たしかに日本語・英語の他に韓国語で、たくさんのタグが表示されています。中身までいちいち見ませんでしたが、やはり観光スポットや景色のいい場所に集中しているようです。Google Earthを起動してサイドバーを見てもわかりますが、このソフトは(Googleマップと連動して)スポットの紹介や写真をユーザが登録していき、その土地の観光案内として機能するように設計されているようです。
 さて、このキャンペーンのもともとのところを思い出してみましょう。「1年間で対馬を訪れる韓国人観光客の数が、島の人口を上回っている」という話でしたよね。日本人観光客は全体の1割にも満たず、島民と合わせても、またこの1年に限っても、対馬の風景に関心を持つ人は日本より韓国に多いわけです。観光案内のソフトに、タグや写真が増えるのは当たり前です。
 もちろん、全世界のユーザが共有する地図情報に、虚偽の内容(対馬は韓国領だとか)を書き込むのは論外ですが、どうせ韓国版ネトウヨ*2がやっていることですからねえ。国際的なコミュニティ、たとえばYoutubeWikipedia英語版などでもネトウヨどうしがやり合っている、その場所が一つ増えただけの話ではないでしょうか。

対馬が危ない!!】防衛相、外相ともに危機感表明 「政府で検討」対応前進 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/korea/199784

 続いて、28日の記事も取りこぼしておりました。この記事から「韓国資本による長崎県対馬市一部不動産買い占め問題」と、表現が後退しています。ようやく気づいたか。あ、記者はこちらも宮本&池田コンビです。
 質問者が民主党長島昭久神風英男両議員というのが、気になるというか情けないというか。神風議員は、地元の選挙スレでも「なんとかしてくれ」とか言われています。
 しかし、浜田靖一防衛相も中曽根弘文外相も(二人とも、どうしても父親と比較してしまうのですが)、比較すればかなりまともな政治家だと思っていました。俗に「閣僚答弁」といえば、表現をあいまいにして話をはぐらかすことを意味しますが、その前提で読むと二人とも、産経キャンペーンの方向に踏み込んだ発言をしているようです。海自基地隣接地を韓国資本が購入した「問題」については、防衛省の答弁は逃げ切ったようです。ただし、匿名の防衛省幹部が産経の取材に対し、何か都合のいいことを答えたようですね。まあ、その幹部が制服組なら田母神氏の同僚または部下、背広組なら守屋氏の元部下だったわけで、どちらにしても信用ならないわけですが。
 あと、有志国会議員が今月21日頃に集団視察へ行くという話があったはずですが、まだ日程の調整がついていないようです。呉の気ぜわしいときに地元に邪魔しに行くようなことにならなければいいのですが。

中日新聞:領土問題:記者コラム 越中春秋:富山(CHUNICHI Web)
http://www.chunichi.co.jp/article/toyama/toku/syunju/CK2008112902000177.html

 ついでに。中日新聞のサイトにおかしなコラムがありました。これは富山版なのかな。平井剛記者による、対馬問題での政府の悠長さを責める内容でした。うーん。

*1:Google Earthの使い方がよくわかっていないので、なにかミスをしているのかもしれませんが。

*2:なんか名称はあるのでしょうか。日本の「ネトウヨ」中国の「憤青」みたいな。「ネチズン」は違うし。