黙然日記(廃墟)

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産経「正論」朋美タン飛ばす、読売グループ児ポキャンペーン。

 27日分です。まだこぼしてる気がする。

「ポルノ漫画も規制を」児童性的搾取会議で日本批判 - YOMIURI ONLINE
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081127-OYT1T00378.htm?from=rss&ref=newsrss

 やはりリオデジャネイロ会議に合わせて、読売新聞が“準児童ポルノ”規制を主張する記事を出してきました。この中で、英国も“準児童ポルノ”を規制しているというエセル・クエール教授(アイルランド・コーク大学)の指摘が引用されているのですが、少なくともわたしは初耳でした。先進国の中で規制しているのはカナダとスウェーデンだけ(米国はいったん規制したものの違憲判決を受けて無効になっている)と、今年3月の時点では聞いていましたが。
 今日の日本テレビ系『NEWS ZERO』でも児童ポルノの特集を組んで、日本ユニセフ協会が全面的に取材に協力していたようです。こちらはリオ会議も“準児童ポルノ”も取り上げていなかったようですが。

【正論】衆議院議員弁護士・稲田朋美 「国籍付与」は国会の重い課題 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/199334/

 はい、ネトウヨの味方ともみタンの登場です。“衆議院議員弁護士”という肩書はたぶん日本国に存在しなくて、“衆議院議員兼弁護士”の誤記だろうと思いますが、立法の最高権威にして司法の専門家を意味するこの肩書きで、立法と司法の関係をまったく理解していない言説をいきなり述べられるのですから、ファンとしてはたまりません。国籍法については国会の裁量が認められているのだから、最高裁違憲判決を出すのはおかしいのだそうです。法律への違憲判断を否定したら、日本国がその制度の根幹としている産経分立 三権分立*1が成り立たなくなる(司法から立法への統制が存在しなくなる)のですが……。もっともそのあと、「違憲立法審査権」という言葉を思い出したようですが、それでも「立法府の矜恃」とか、意味不明の概念を持ちだしてきます。結果的に最高裁判断に従うしかないことは明白なのに、なにを道士用 どうしよう*2というのでしょうか。
 一方で稲田氏は(山谷えり子氏もそうでしたが)DNA鑑定には批判的のようです。これは当然で、DNA鑑定を必須とする論理を敷衍すれば、いずれすべての子供に鑑定が必要とされてしまうからです。しかし、鑑定が必要ない根拠を説明すればするほど、国籍法改正に反対する根拠もなくなっているのは気のせいでしょうか。婚外子差別の禁止という、現在の憲法解釈の流れそのものに反論できないかぎり。

*1:コメント欄でのご指摘により恥ずかしいミスを修正。一部ウケたようなので微妙に残しておきますが、申し訳ありませんでした。

*2:同じく修正いたします。