黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経記者、スクープを逃す、他。

「単細胞が迷路解く」受賞 イグ・ノーベルで中垣氏ら - 47NEWS
http://www.47news.jp/CN/200810/CN2008100301000200.html

 あまり大きく報道されず見落としていましたが、本家ノーベル賞に劣らず、今年のイグノーベル賞の方でも日本人が大量受賞していたんですね(正確には日本の研究グループ1団体の受賞なのですが)。まあ、わりと毎年日本人が受賞しているのですが。

民主マニフェスト 安保・外交で課題先送り - asahi.com
http://www.asahi.com/politics/update/1010/TKY200810100358.html

 朝日新聞民主党マニフェストの一部を入手したらしく、それに批判を加えています。気になるのが、自衛隊海外派兵を前提にした批判だということで、少なくとも民主党内の慎重派に立った記事ではありませんね。まあ、今の朝日はこういう新聞だ、ということを、機械的に朝日批判をしている人たちはもうちょっと観察した方がいいんじゃないかという話です。

「加藤はおかしい」「秋葉原事件うらやましい」身勝手な持論展開 土浦連続殺傷犯単独インタビュー - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/186156

 もうだいぶ記憶から遠くなってしまいましたが、今年1月に起きた事件の被告に対する単独インタビュー記事です。詳細に情景描写がされているのですが、肝腎なところ――世間の人々に理解しやすい犯行動機――は聞き出せていません。もっとも、簡単に言葉で説明できる感情によるような事情だったら、こんな事件は起こさなかったでしょうが。ひとつだけわかったのは、死刑制度が凶悪犯罪の抑止力になるとはいえないという点だけです。
 このインタビューは、いちおう産経のスクープということになりますが、なにがやりたかったのかよくわかりません。自分なら「わかりやすい理由」を聞き出せると思ったんでしょうかねえ。産経新聞水戸支局は、いろいろユニークな記事を出してくるので注目していますが、この被告以上にわたしには理解できない面があります。
 最後の部分で、被告が「(魔法で)人間を支配しようとする悪者を倒す」と述べているところを、もうちょっと追求してほしかったところです。あくまでわたしの想像ですが、彼は「何か」に圧迫される感覚を持っていて、それを一発逆転したかったのではないか、と感じました。それを「人々を守りたい」と表現していることに関して、その表現を前提に「守る」と「傷つける」の矛盾を追及してほしかったのですが、この記者は一般良識に基づいた批判をしてしまっています。時間がなかったという事情はあるにしても、こういう感性の記者では、何時間話してもなにも聞き出せなかったのではないか、と感じました。それができていたら、紛れもなくスクープ記事になっていたでしょうに。