産経「正論」と属国の役割、他。

　こちらは15日分。

【正論】グルジア危機　木村汎　冷戦再来を防ぐ関係国の思惑 - イザ！
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/178464/

　ロシア側の挑発にグルジアが乗って先制攻撃した、という認識を示しているのはいいのですが、その行動を「せっかくの米国様のご厚意を無視してブッシュ大統領の顔に泥を塗ったのは、属国として許せない行為だ」といわんばかりに非難しているのは、凄いですね。

【風を読む】論説委員長　皿木喜久 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080915/amr0809150841001-n1.htm

　この時期にアイゼンハワー元米大統領の名前が出てきたから、てっきりハリケーン《アイク》に引っかけるのかと思ったのですが、肩すかしでした。いやまあ、べつにいいんですけどね。
　第二次大戦の英雄だったアイゼンハワーが任期満了したあとの選挙で、後継者のニクソンではなく若さのケネディが択ばれたことを今回の選挙に喩えた上で、若さのケネディも難局に直面したときは前任者であるアイゼンハワーの経験に頼った、というエピソードを紹介しています。じつに意図がわかりやすくて、さすが産経の論説委員長といったところですが、この喩え話でアイゼンハワーとニクソンをすりかえているのも、もちろんわざとやっているのでしょうね。アイクとJFKが選挙で直接戦ったわけではないし、前任者が経験豊富なのは、ごく当たり前の話ですしねえ。