黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経と親会社とかアニメとか書評とか。

 実はここ数日、コラム類以外のふつうの記事にほとんど目を通していなかったので、細かいネタを拾い損ねていました。ほんとにassortな感じで。

フジテレビ持ち株会社化 総務相が認定証交付 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/media/175829

 これが産経新聞社の終焉を告げる鐘の音だったと、このとき誰が予想しただろうか……(誰でも予想できると思うけど)。

【米共和党全国大会】イラク増派の成功を強調 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/176140
イラク戦争がそれを推進した側の政治的立場を決定的に傷つけるというごく最近までの観測は完全に消えてしまったようだ。

 5日付古森義久記者です。引用部は非常に悪文で意味をとりづらいのですが、翻訳すると「増派反対派を恥辱の殿堂に入れろ」でしょうかね。

産経のアニメ報道。

大ヒット「のだめ」今度はアニメだ! - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/television/176033

 5日付のサンスポ記事ですが、いや「今度は」って、2007年1月にすでに同じ枠でアニメ化されているんですが。自社系列の番組ぐらい押さえておきなさいよ。

ネット配信で人気爆発 「コードギアス 反逆のルルーシュR2」  - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/entertainment/comic/175748

 9月4日付のものですが、ひどい記事だな、と。
 冒頭いきなり「ロボットアニメながら大人の男女にファンを広げている」とかもう、この記事を書いた草下健夫記者はいつの時代からタイムスリップしてきたんだ。「子供向けの(巨大)ロボットアニメ」なんて代物は、2006年終了の『ガイキング LEGEND OF DAIKU-MARYU』以来観た覚えがないんですが。その前は2003年の『出撃!マシンロボレスキュー』あたりになるのかなあ*1。この両作品も、マニアからは評価が高いのですが、けっして子供に人気のあった作品ではなく、ある意味で深夜放送の『マクロスF』などと同じようにマニア向けを意識したとみることもできます*2
 実は『コードギアス』シリーズを、当然『R2』も観ていないので本当は評価もできないのですが、少なくともあれを子供向けだと思う方が異常だろうということくらいはわかります。逆に、マニア層の人気がすごいことも作品を知っている人にはいまさらだし、知らない人には最終回直前に伝えたって意味がありません。単に「ネット配信も好調だった」という記事に、よけいなことを書くからこうしてマニアにつっこまれるわけですが。
 マニア層の人気がどんなものなのか。今日の放送について、root ★氏(2ちゃんねるの鯖を管理している人)が放送直後のアニメ板の稼働状況について感想を述べていたので引用しておきます。

77 名前: ◆MUMUMUhnYI [sage] 投稿日:2008/09/07(日) 19:49:57 ID AaEzpjuZ0 ?DIA(101113)
でかいサッカーの試合並だ、、、。 

7日分。

【早読み/先読み アメリカ新刊】米外交の失敗はリベラル派にも責任がある (1/3ページ) - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080907/amr0809070951001-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080907/amr0809070951001-n2.htm
http://sankei.jp.msn.com/world/america/080907/amr0809070951001-n3.htm

 米国のネットジャーナリストであるmatthew Yglesias氏の著書を紹介しています。「新刊」という見出しですが、Amazonで見たら4月発行じゃん。それはともかく、この見出し自体にも微妙に示されているのですが、基本的には共和党ブッシュ政権の外交的失敗を指弾する本で、「それを食い止められなかった民主党も悪い」というニュアンスがあるだけのようです。そもそも書名が Heads in the Sand: How the Republicans Screw Up Foreign Policy and Foreign Policy Screws Up the Democrats 、「砂に頭を埋めたのは誰だ:共和党はいかにして米外交をダメにし、米外交は民主党をめちゃくちゃにしたのか」なのですから、リベラル(の一部)を批判するよりブッシュ共和党への批判が主眼になっていることは明らかです。本文ではこれだけ紹介しておいて、こういう見出しを付けるセンスが素敵すぎます。
 バランスを考えた評価はジャーナリズムの基本ですが、ジャーナリズム精神のかけらもないメディアにかかると、こういう揚げ足をとられてしまうのですね。

【土・日曜日に書く】野口東秀 民族感情に“悲しみ”の色 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/other/176454

 不発に終わった「殺!キャンペーンの総まとめといったところでしょうか。バトミントンで「殺!」という応援があったという報道そのものは「いや、それ『打て!』って意味だろ?」とあっさり否定されてしまったせいか取り上げていませんが、その他の試合で中国観衆の応援がこんなに反日的だった、と並べ立て、しまいに例に困ってバレーボールの中国−日本戦まで持ち出しています。第三国と日本の試合ならともかく、中国で行われた中日戦で応援が一方的だったことに、なにか不満でもあるのでしょうか。そんなに平等が好きなら、バレーボールワールドカップ(毎回日本開催・フジテレビ独占中継)での日本に偏った応援も指摘するべきではないでしょうか。

*1:たぶん見落としていると思うので、ご指摘ください。特撮なら『スーパー戦隊シリーズ』がずっと頑張っているし、「巨大」じゃなければ『ドラえもん』とか『ロビーとケロビー』とかあるんですが。

*2:ガイキング〜』は『大空魔竜ガイキング』の、『出撃!〜』は『マシンロボ クロノスの大逆襲』あるいは『エルドランシリーズ』という、マニアには涙の出るような作品群のリメイク的な要素があったことも指摘しておきます。