黙然日記(廃墟)

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産経小ネタ0725。

マケイン氏「私も演説したい…」 米国内のドイツ料理店で気炎 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/world/america/164203

 しょぼっ。戯画的というか、たぶんギャグのつもりでやったパフォーマンスなのでしょうが……。まあそれはマケイン氏の勝手として。
 これは山本秀也記者の記事なんですが、どうも妙だな。見出しにある「私も(ドイツで)演説したい」のあとには、「しかしそれは大統領になってからでいい」という発言が続き、まだ正式な候補者でもない段階で外遊しドイツでの演説が注目されているオバマ氏を皮肉ったものなのですが(もっとも、マケイン氏も3月に中東訪問しています)、この見出しはその意図を無視していて、微妙な悪意さえ感じますね。また、訪米中のダライ・ラマ14世師とマケイン氏が会談する予定も伝えられているのですが、産経的にはおいしいはずのこの情報が、まったく目立たないような記述になっています。山本記者になにがあったんでしょうか。

産経抄】7月25日 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/163974/

 昨日の「正論」を産経抄子もちゃんと理解できたようで、あらためてその読解力に驚きます。なにかわたしにはわからない(たぶん日本語以外の)言語で書かれた、暗号文書だったのかしらん。「やっぱもう米国の兄ィは頼りになんねえんじゃね? 自主武装するっきゃないじゃん?」という結論に達しているあたりは、驚くといえば驚くし、このぐらいのブレは産経の論調にはよくあることだなあ、と思ったりもしますが。
 百年前の政治家が、メディアを使って世論操作し、海外メディアの買収工作まで行った話を書いているので、当然批判するものかと思ったら、どうやらそれを見習えと言っているらしいことに気づいて(これも暗号化もしれないのでわたしの読解ミスかもしれませんが)、それが最大の驚きでした。そんなに政治家に買収されたいのか。それとももうされているのか。
 これに比べると、冒頭で北朝鮮に文句をつけているあたりなど、どうでもいい話のような気がします。再調査の結果を1ヶ月でほいほいと出されても困るんですが(音沙汰がないのも困るので、なんらかの中間報告をするぐらいの誠意はほしいと思いますが、そんな誠意を北に期待してもしょうがないし……)、ほんと些細なことですね。

上坂冬子氏の講演要旨 - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080725/plc0807251928010-n1.htm
 もう一つの楽しみは、今春公開された映画「靖国 YASUKUNI」が8月15日にどう取りあげられるか。私も実際に見たが、中国人の監督がいろんな場面を上手に撮っていた。私は日本人に見せたくないとは思わなかった。素晴らしい日本人が登場したからだ。
 刀匠の方で、監督の誘導尋問を“無言の戦術”でかわし、「国のために死んだ人の所で、首相が霊を慰めるのは当たり前」とおっしゃった。見た人がどう受け止めるかが楽しみだ。
(強調は引用者による)

 「名古屋『正論』懇話会」なる場での講演だそうです。ちと、開いた口がふさがりませんでした。上坂氏は4月25日の産経「正論」欄で、『靖国 YASUKUNI』を「刀匠へのイジメ」と罵倒していたじゃないですか*1。これより前の部分で、福田首相が8月15日に靖国神社を参拝するに決まっているから楽しみだ、という意味のことを言っているので、これも皮肉のつもりなのかもしれませんが、そもそも事実誤認した上で罵倒したり楽しみにしたりしているらしき点については、Prodigal_Sonさんのツッコミを見てから引用した文章を読み直してみてください。あごが外れないように気をつけて。

上坂冬子の映画「靖国 YASUKUNI」珍解釈には笑った - 土曜の夜、牛と吼える。青瓢箪。
http://d.hatena.ne.jp/Prodigal_Son/20080425/1209086195

*1: [id:pr3:20080425:1209123618] 参照