黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経小ネタ0717。

FSBi、10月リニューアル。

フジサンケイビジネスアイ」新創刊 10月1日、ブルームバーグ社と連携 - FujiSankei Business i.
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200807170078a.nwc
フロント面は産経グループが発信する「ビジネスアイ」、バックフロントはブルームバーグの「グローバル・ファイナンス」という2つの顔を持つ新メディアが誕生する。

 関連記事。

「情報価値高めるのに十分効果的」 ビジネスアイとブルームバーグ提携 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/media/161864

日本工業新聞ブルームバーグと提携 10月に紙面刷新 - asahi.com
http://www.asahi.com/business/update/0717/TKY200807170271.html

 フジサンケイビジネスアイ(2004年に「日本工業新聞」から改称)が、金融情報業のブルームバーグと全面提携して紙面刷新するというニュースです。asahi.comのの見出しは微妙に間違っているんですが(発行元が日本工業新聞社のままなので、完全な間違いではありませんが)、iza!よりはこっちの方がわかりやすいですね。また横書きタブロイドですかとか値上げしてやっていけるのかねとかはともかく、まあ要するに、半吸収合併とかこれで切り売りしやすくなったって感じですかね。

涙目キャンペーン再開。

 さすがに産経ももう諦めたのか、と思っていたのですが、昨日から「正論」欄で、また涙目キャンペーンを再開しました。気がつけばライス発言(6月18日)から1ヶ月近く経っているのですが。

【正論】テロ指定解除 岡崎久彦  - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/161430/

 微妙になにが言いたいのかわかりません。制裁を継続すべきだったと主張しているようですが、テロ国家指定解除に踏み切った米国への非難が一言もないのです。

【正論】西岡力 米の政策転換は国内法の曲解 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/opinion/161639/

 こちらはとてもわかりやすい文章です。ただし、西岡氏が「救う会」副代表だということを踏まえて読めば、の話です(記事上の肩書きは「東京基督教大学教授」)。この予備知識がないと、なんでこんなに一方的な文章なのか理解不能です(もっとも、産経「正論」欄を連日読んでいる人なら、このぐらいの文章には慣れっこのはずですが)。
 「テロ支援国家」の定義のひとつは「最近6ヶ月以内にテロ事件を支援したこと」であり*1拉致事件は生存被害者全員が帰国していない以上、6ヶ月どころか現在進行形だ、というのが西岡氏の(ひいては巣食う会などの)主張のひとつとです。
 しかしいったん北朝鮮側の視点に立ってみると、「拉致被害者全員を調査して生存者は5名だけだった、彼らは全員帰国させた」ということになります。もちろんこれは日本側の主張とも、そしておそらくは事実とも異なるでしょうが、“北朝鮮の主張"はこういうものであり、それに対していまのところ、合理的な反証もない*2のです(証拠は全部あっち側が握っているのですから、悔しいけれど仕方ありません)。
 拉致問題に関して米国は第三国ですから(韓国やルーマニアともっと密接に手を結ぶべきだったのです)、日本側の感情論に与する理由は本来はないのです。あるとしたら「同盟」関係への配慮のために、目の前に並べられた“事実"を無視する可能性だけです。そのために西岡氏らも「同盟の危機」を言い出して脅迫しているのでしょうが(産経涙目キャンペーン関係記事の大半が、口を揃えて「同盟の危機」を言っているあたりも、なかなか面白いところです)、なんというか、いろいろすっ飛ばしすぎというか、外交センスに欠けるというか*3、外交センスというのは対人コミュニケーション能力の延長なのですが一般的にそれが欠けているのかなとか、そういうことを思ってしまいました。

小ネタ。

【コラム・断】「内憂」が招いた「外患」 - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/column/dan/161734

 李明博政権は、米牛肉輸入反対という「内憂」を竹島問題という「外患」に転嫁しているのだ、と潮匡人氏は見ているようです。いや、それどっちも外患ですから。李政権が矛先を逸らしたがっているという見方が正しいとしても、「対米不満を対日不満に転嫁させようとしている」と指摘するべきところでしょう。

ガチャピン:DSゲーム携え毎日新聞社訪問 「いろいろ楽しめるよ」 - まんたんウェブ毎日jp
http://mainichi.jp/enta/mantan/news/20080717mog00m200010000c.html

 フジテレビの顔であるガチャピンが、毎日新聞まんたんウェブで新作ゲームをPRしています。まあ、毎日jpMSN産経ニュースのサイト全体のアクセス数はともかく、ゲーム関連ではまんたんウェブで宣伝した方が注目度高いですからね。生みの親が亡くなって、ガチャピンとしてもフジサンケイグループに忠誠を尽くす必要がなくなったのかもしれませんが。

*1:「テロ」の定義を含め、このへんの定義を拉致事件に当てはめられるかについては、細かく突っ込めば突っ込めるのですが、大きな矛盾ではないので省略します。

*2:「遺骨は偽物だ」という鑑定が仮に正しかったとしても、それは被害者の生存を直接立証するものではありません。

*3:その意味では、上の岡崎「正論」の方がさすがにマシです。もちろん岡崎氏に、一般的に合格点レベルの外交センスがあるかは別の話として。