黙然日記(廃墟)

はてなダイアリー・黙然日記のミラーです。更新はありません。

産経小ネタ0603。

 長文もありますが小粒なネタなのでここで。

高倍率デジカメも2強のシェア対決 ニコンキヤノン - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/150138

 フジサンケイビジネスアイの記事です。BCN*1の記事を参考にしているようですが、バックナンバーの目次も含めてこの特集は見つけられませんでした。高倍率ズームレンズ搭載のコンパクトデジタルカメラのシェアについて、ニコンの新製品が急激にシェアを獲得しパナソニックは激減、シェアを維持しているキヤノンとの二強対決になるのではないか、オリンパスもまだ可能性はある。そういう主旨で記事は展開するのですが、記事中に挙げられたシェアを見ると、ニコン= 23.6%、キヤノン= 16.8%、オリンパス(3機種合計)= 22.0%で、どう見てもニコンオリンパスの二強対決です。「Nikon COOLPIX P80とCanon PowerShot S5 ISのシェア争い」という話ならわかりますが、メーカー単位の比較でこれはないでしょう。
 あまり関係ないんだけど、スチールカメラで高倍率ズームというと5倍とか8倍、せいぜい10倍という感覚だったので、18倍とか20倍がすでに出回っていてこの記事での高倍率の定義も12倍以上となっているのが、年寄りにはちょっとびっくりでした。1/2"CCD ぐらいだからビデオカメラなみの基準で考えるべきなんだろうけど。このクラスのデジカメはどちらかといえばニッチマーケットだと思うのですが(運動会なら動画で撮るでしょうし望遠系で本格的にやるならデジタル一眼レフに目が向くでしょうし)、そこに3機種を投入しているオリンパスの本気は無視ですかそうですか。

くすぶりだした「選挙制度」見直し論 小泉氏は「大選挙区制」? - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/politicsit/150171
5月23日夜、ゴルフコンペ参加のために山梨県内のホテルに宿泊した小泉純一郎首相は会食中にこう切り出し同席した堀内光雄元総務会長、衛藤征士郎防衛庁長官中曽根弘文元文相を驚かせた。

 記事は加納宏幸記者によるものです(強調は引用者)。「言い間違いは内心の願望を表す」という指摘がありますね*2
 どうでもいいけどこの記事、自民党公明党の言い分しか書いていませんね。与党担当記者なのでしょうが、野党担当記者と共同で書くような方向は考えなかったのでしょうか。

パリモーターショー概要を公表 産経と包括提携も - イザ!
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/business/manufacturer/150161
同モーターショーの公式メディアとして産経新聞社と包括提携したことも明らかにした。(中略)仏メディア以外で同モーターショーとこうした契約を結ぶメディアは産経が初めて。

 うわあ、なに考えてるんだ主催者。今からでもやめた方が無難だと……。

外国人登録者数、中国トップ 韓国・朝鮮籍を抜く - asahi.com
http://www.asahi.com/national/update/0603/TKY200806030054.html

 産経とはとりあえず全然関係ないんですが、ネトウヨヲチの基礎知識として。韓国・朝鮮籍特別永住者人口に社会増がないので減り続け、ついに60万人を割り、一方で中国からは「研修生・留学生」が急増して60万人を超えたそうです。

産経「正論」の理想郷。

【正論】初代内閣安全保障室長・佐々淳行 緊急事態基本法の成立を急げ - MSN産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080603/plc0806030250001-n1.htm

 この「正論」では、近年起きた世界各地の災害を挙げて、「いま地球には明らかに何か大きな異変が起きている」としています。ビルマのサイクロン被害や米国のカトリーナ被害など気象災害については、たしかに地球規模の関連性があるかもしれません。しかしその中にさりげなく四川大地震インド洋大津波も混ぜて、日本での大地震の可能性に結びつける展開は、どんなもんでしょうか。もちろん日本で、地震災害への備え、同時に台風災害への備えが必要なことは言うまでもありません。それぞれを別個に挙げればいいところを、大所高所からの目線で「いまや地球に〜」と書いてしまうから、説得力がなくなるのです。プレゼンテーション能力も危機管理の一部ではないかと思うのですが、少なくともこの点では佐々氏に期待できるところはないようですね。
 佐々氏がこの「正論」で求めているのは、有事に際して総理に非常大権を、官房長官に調整権を与える「緊急事態基本法」の制定です。そこには強力なリーダーシップも必要になる、というところまでは理解できるのですが、リーダーシップの例として挙げているものが、なんというか、なんともはや。
 「自称“保守派"の理想郷は中国や北朝鮮の現状」とはよく揶揄されるところですが、この文章で佐々氏は、本気で毛沢東時代の「指導力」を懐かしみ、金日成主体思想を日本で実現しようとしているようです。言外の意図を好意的に解釈すれば、「敵」にすらそのようなリーダーシップがあるのだから日本も負けていられない、ということなのかもしれませんが、
 しかし佐々氏は、いまだに「初代〜」の肩書きで食ってるんですね。在任していたのは1986年から89年、もう20年前ののことなのですが。

*1: http://www.computernews.com/

*2:フロイドのこの言葉を何度も引用するのも、我ながらあれだなあと思いますが。